2002年03月16日
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宇宙世紀の駄ッ作機 番外編 宇宙世紀の形式表記

Written By: トーノZERO連絡先

 正統があれば異端あり。異端の宇宙世紀史へようこそ。

連邦編

 連邦の兵器はおおむね形式番号が付与されているようで、資料を見ればだいたい分かります。トリアーエズまで、ちゃんとFF-X4の形式番号が付いて紹介されているのですから、迷うことは少ないでしょう。

 とはいえ例外もあります。分かりにくいのは、やはり、Gファイターでしょう。この機体はGファイターと表記されることが多く、型式番号が記されることは多くありません。もちろん、Gファイターは愛称であり、正式名は、RX-78SA1と呼びます。RX-78専用のオプションパーツ扱いといえる形式名です。なお、SAはSupport Armamentの略です。

 ペガサス級などの艦艇には、型式番号が存在しないように見えますが、これはこれで正しいものです。艦艇は、ネームシップの名前を持って、形式を識別します。

 とはいえ、連邦軍も巨大組織であるため、各所で相矛盾する基準での番号付与が行われているようで、しばしば矛盾した番号に遭遇する場合があります。

 また、V作戦のモビルスーツに付与されたRXナンバーは、一見開発年度がナンバーとして付与されていて、RX-78は宇宙世紀0078に試作開始されたかのように見えますが、もし本当に1年戦争開戦前の連邦軍にRX-78ガンダムを構想する能力があるなら、あれほどザクに驚くことはなかったと言えます。そこから考えれば、RX-75、RX-77、RX-78などのナンバーは、何年も前からモビルスーツの研究開発を行ってきたかのように敵を欺瞞するために付与された番号であると見るのが妥当でしょう。

ジオン編

 ジオンは新興国であり、しかも、軍隊システムの構築と戦争準備と技術開発が同時進行で行われたため、型式番号には多くの混乱が見られます。そもそも、モビルスーツに付与されているMS-06などの形式番号からして、用意周到にモビルスーツに与えるために用意されたものではなく、試作研究開発で用いられた続きの番号を用いているに過ぎません。ちなみに、MS-01は人の形をしていない武装宇宙艇に過ぎず、MSは機動船(Mobile Ship)の略であったと言われています。

 その後も、開発会社や高級軍人の利権争いや確執などにより、安易に開発プランに正式なナンバーを与えたり、あるいは本格的な開発計画にナンバーを与えないという事態が多発し、正式なナンバーを与えられていながら実際には試作機すら完成していないものもあります。

 ジオンの基本的な形式ナンバーの付与ルールは、兵器の種類を示す2文字のアルファベット+ハイフン+2桁の番号です。この後にサブタイプ名が付く場合もあります。たとえばザクはMS-06となります。しばしば見かけるハイフン無しのMS06という表記は厳密には正しいものではありません。

 特殊カテゴリーの兵器の場合は、アルファベット2文字の後ろに1文字追加されます。たとえば、水陸両用モビルスーツは、一律Mが付加され、MSMと表記されます。

 さて、大気圏内の兵器は、短期間で様々な兵器が平行して開発されたため、多少分かりにくくなっています。

 まず、大気圏内航空機は、アルファベット3文字目に一律Aが付くようになっています。ドップはDFA-03、ガウはACA-01、というように3文字目はAです。なお、DFは格闘戦闘機(Dog Fighter)、ACは攻撃空母(Attack Carrier)の略です。

 戦車にはそのような特殊アルファベットは存在せず、マゼラアタックはHT-01Aと称されます。HTは浮上戦車(Hover Tank)の略です。なお、HT-01は事実上使い物にならない初期型なので、慣習的に改修型のHT-01Aをマゼラアタックの形式名として表記します。しかし、Aしか存在しないわけではありません。浮上機構を外して携行弾数を増やしたものがHT-01B。製作工程を簡素化したHT-03C。エンジン出力を強化したHT-01Dなどが存在します。

 余談を言えば、ガウはACA-01ですが、正式には初期の標準タイプがACA-01であり、ガルマ・ザビ専用設備を持つタイプはACA-01A、はずせるものは全て外してモビルスーツを遠距離輸送して降下させる専用機としたものがACA-01B、モビルスーツの整備装備すら外して輸送機に徹したものがACA-01Cと呼ばれています。

 また、ドップの場合は、初期の標準タイプがDFA-03。ガルマ・ザビの子供っぽい自尊心を満足させるために特にチューニングしたエンジンを搭載した機体をDFA-03A、疲労破壊が多発した翼中央部を補強したものがDFA-03B、加速ブースターを装備したものがDFA-03C、エンジン出力を20%アップしたものがDFA-03E、更に出力バランスを最適化することで追加5%アップを達成したものをDFA-03E2と呼びます。

 このように、いつもひとくくりで扱われるガウやドップにも、細かいサブタイプが存在し、研究者の情熱を掻き立てているわけです。


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