2002年05月09日
トーノZEROアニメ感想機動戦士ガンダムtotal 4761 count

宇宙世紀の駄ッ作機 チベ級長距離巡航宇宙艦(続きの続きの続き)

Written By: トーノZERO連絡先

 正統があれば異端あり。異端の宇宙世紀史へようこそ。

 チベ級2番艦グナイゼナウは、海賊の動向に注意を向けつつ、地球連邦の木星視察団を距離を置いて追尾していました。

 しかし、海賊の艦隊が、木星視察団の針路上に集結し始めるとただちに緊急加速を掛けました。

 海賊とやりあった経験を持つ乗組員達には、次の展開が手に取るように分かっていました。強力な護衛艦を伴っている場合、海賊はすれ違いざまの一撃でダメージを与え、とっとと逃げ出してしまうのが、定番の戦法でした。

 グナイゼナウは、そうして逃げ出す海賊艦を補足撃滅する準備をしていました。

 しかし、傍受した無線により、護衛艦のヴァスコ・ダ・ガマ級のうち一隻が轟沈し、残りの一隻も満身創痍であることが分かると、ただちに方針を変更して、視察団の乗るクイーンマリーゴールド号の直接の救援に急行することになりました。

 グナイゼナウが戦場に接近し、状況を把握したとき、既にヴァスコ・ダ・ガマ級のバーミンガムの姿はなく、ソウヤは残骸寸前の姿で海賊船に接舷されていました。そして、小型の海賊船がクイーンマリーゴールド号に接近しているのが確認されると、直ちにこれを主砲で砲撃しました。まさか砲撃を受けることはないと油断していた海賊船は、回避運動も行っておらず、グナイゼナウの砲手からみれば鴨も同然でした。

 爆発の光球が消えると、グナイゼナウの接近に気付いた圧倒的多数の海賊艦が、グナイゼナウに向けて方向を転換していました。

 そして、海賊艦隊は各個に砲撃を開始し、グナイゼナウは大量の砲弾の雨の中に突っ込む羽目になりました。しかし、加速ブースターのような爆発する危険のある装備を艦外に持たないグナイゼナウは、それで致命的な損傷を受けませんでした。命中した砲弾も、鉄壁の装甲で弾き返しました。

 海賊達は驚き、焦りを感じましたが、グナイゼナウ側も、これほどの海賊艦と撃ち合ったら勝ち目がるか分からないと考えていました。

 そこで、初めて使う新兵器の投入が決定されました。本来遠距離砲戦を得意とするチベ級ですが、グナイゼナウは敵艦隊に接近すべく加速しました。そして、すれ違いざまにドリル付き突入カプセルを発射しました。それは、最も近くいた海賊艦セーラージュピターの装甲を食い破って、内部に侵入しました。

 セーラージュピーターは、最初に木星警備に配備された水兵の末裔であるという触れ込みの一団が乗る歴史ある海賊艦でした。

 そのセーラージュピーターの内部でカプセルが開くと、巨大な黒い宇宙服を身につけた一団が現れました。タキシード姿を連想させるシルエットですが、顔の部分はまるで仮面を付けたかのように顔部装甲板に覆われているため、タキシード仮面と呼ばれる強化戦闘服を身につけた切り込み隊の面々でした。

 セーラージュピーターの艦内で、壮絶な白兵戦が開始されましたが、タキシード仮面隊が優勢でした。

 グナイゼナウは、セーラージュピーターの砲撃が停止したことを確認すると、手近な海賊船に向けて砲撃しながら、クイーンマリーゴールド号に接近しました。この間に、2隻の海賊船が光球と化していました。

 しかし、このとき、既に1隻の海賊船がクイーンマリーゴールド号に接舷していました。間に合わないと見た、グナイゼナウは、もう1つのドリル付きカプセルをクイーンマリーゴールド号の客船設備と海賊船の接舷地点の中間に打ち込みました。

 カプセルから出た第2突撃小隊はの指揮官は、ランバ・ラルという若者でした。ランバ・ラル青年は、若いながらも白兵戦の才能があり、要人のいる区画へ行く通路は2つしかないと気付くと、すぐに部隊を二手に分けて、通路にバリケードを築くように命じました。

 そして、そのバリケードの背後で銃を構えて待ちかまえました。

 数倍の海賊達が、第2突撃小隊に襲いかかりました。数倍の敵を相手に、ランバ・ラル達は激しい戦いを演じました。その一部は、艦内カメラを通じて、連邦軍の要人達も見ることができました。

 一方、舷窓からはグナイゼナウが、我が身の安全も省みず、海賊船に体当たりしそうなほど激しく接近しながら次々と砲弾を浴びせかけ、撃沈していく様子が見えました。

 連邦の要人達は、自分たちがサイド3独立警備隊と、サイド3が独自開発した宇宙艦によって助けられつつあることに気付きました。彼らは、その勇猛さに驚き、感謝し、そして恐怖を感じました。

 もしサイド3が地球連邦に牙を剥け、この勇猛さで攻撃してきたらどうなるのだろう。

 続きます。


ご注意: このコンテンツは、「バーチャルネットライター と~のZERO歳」と呼ばれるサイトに書き込まれた内容を変換して、本サイトに転送したものです。このコンテンツの内容は、「と~のZERO歳」という仮想人格が書いたものという設定であり、謎のアニメ感想家トーノ・ゼロと限りなく近いものの、必ずしも同一人格ではないことをお断りしておきます。

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