2002年05月18日
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宇宙世紀の駄ッ作機 サラミス級多目的巡洋艦(続きの続きの続きの続きの続き)

Written By: トーノZERO連絡先

 正統があれば異端あり。異端の宇宙世紀史へようこそ。

 モビルスーツ戦を意識した改良型マゼランは、連邦軍にとって、GMと並んで切り札と言えるだけの価値があるものでした。

 そのため、テスト的に運用されたごく一部の改良型マゼランを除けば、星一号作戦まで温存という判断が下されていました。

 つまり、その分は、サラミスでカバーしなければならないことを意味していました。

 しかし、星一号作戦が発動されると同時に状況が変わりました。47隻のマゼランがジャブローより打ち上げられ、その時点で既にルナツーにあった5隻と合わせて52隻のマゼランが宇宙の覇権を取り戻すべく舳先を揃えたのです。

 これを護衛するための70隻のサラミスが新たにジャブローより打ち上げられ、既に宇宙にあった38隻のサラミスと合わせ、計108隻がマゼランに随伴しました。

 護衛任務が主となったサラミスは、これまでとは異なった活動を担うようになりました。それは、艦隊の「目」になることでした。ミノフスキー粒子散布下では、少しでも遠い場所は、状況が分からないため、サラミスが警戒のために艦隊の周囲を飛び回るようになったのです。具体的には、サラミスが艦隊前方の扇状の範囲に、散開して進出して戻ってくるという行動を取りました。これにより、万一、サラミスが撃沈されても、戻ってこないという事実によって、何かが起きたことが分かるのでした。とはいえ、本気で逃げに掛かったサラミスの加速力に太刀打ちできるジオン艦はなく、油断しているところへの奇襲の一撃でもなければ、そう簡単に沈められることはありませんでした。

 しかし、それは十分ではありませんでした。連邦艦隊の警戒パターンが判明すると、ジオン側はその隙を突いて、モビルスーツ隊を艦隊主力に送り込むことが可能になりました。その結果、数回に渡り、主力艦隊はジオンモビルスーツ隊の攻撃を受け、2隻のマゼランが撃沈され、更に5隻が損害が大きすぎるとしてルナツーに戻すことが決定されました。この結果は、ドズル・ザビ配下の宇宙攻撃軍の本気の攻撃を受けたにしては損害が少ないと言えました。つまり、連邦艦隊はもはやザクのカモではなくなったことが証明されたのです。しかし、このような攻撃を、ジオン本土攻略までの間に何度も受ければ、戦力をすり減らしてジオンを屈服させられないかも知れないという危惧は残りました。そこで、艦隊の付け入られる隙を減らすために、サラミスによる警戒を時間を置いて同じ針路に2隻送り出す「2段索敵」が行われるようになりました。

 この結果、ジオンによる主力艦隊へのあらゆる攻撃は早期に察知されるようになり、ジオンのモビルスーツ隊はマゼランに攻撃する前に、迎撃に出てきたGMの大群の相手をしなければならなくなりました。これにより、マゼランの損害は低く抑えられ、レビル将軍以下の連邦軍関係者は、ようやく勝利への見通しを得ることができたのでした。

 もっとも、ジオンが本格的な艦隊攻撃をそれ以後も繰り返し実行できる力があるというのは、連邦軍の過大な予測でした。数回に渡る攻撃による損害の多さにドズル・ザビは青くなり、「このような攻撃を何度も繰り返せば、三ヶ月で宇宙攻撃軍は消滅してしまう」と漏らしたと言います。モビルスーツを迎撃するために装備された防御火力の中に飛び込むことは、それだけの損害を強いていたのです。

 その結果、ドズル・ザビは、航行中の艦隊への攻撃は無駄が多いと早々に判断し、宇宙要塞ソロモン周辺での決戦に方針を変更しました。ソロモンの分厚い岩盤と、多数の大型砲を活用しなければ、連邦艦隊に勝つのは難しいと考えたためです。

 そのため、艦艇やモビルスーツの温存策が取られましたが、それがジオン軍の隙を作ったと言えます。ジオン軍のソロモン周辺の活動が低下したところに、連邦軍の偵察部隊のサラミスが入り込んできました。これは、神出鬼没のジオン艦隊の動きに神経を尖らせたテアンム艦隊が、予備のサラミスを集めて組織した第14独立部隊で、計7隻のサラミスM型より構成されていました。

 この7隻の活動により、ソロモンの防衛網は、当初予測された範囲とはやや異なることが判明しました。その情報は、ソーラ・システムの展開位置の設定に活用されました。そして、実際にソロモン攻略時には、実際に攻撃が行われるまでソーラ・システムの展開をジオン軍に察知させないという成果を上げることができました。

 続きます。


ご注意: このコンテンツは、「バーチャルネットライター と~のZERO歳」と呼ばれるサイトに書き込まれた内容を変換して、本サイトに転送したものです。このコンテンツの内容は、「と~のZERO歳」という仮想人格が書いたものという設定であり、謎のアニメ感想家トーノ・ゼロと限りなく近いものの、必ずしも同一人格ではないことをお断りしておきます。

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