2002年05月27日
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宇宙世紀の駄ッ作機 グワジン級超々弩級戦列艦(続きの続きの続きの続きの続きの続きの続き)

Written By: トーノZERO連絡先

 正統があれば異端あり。異端の宇宙世紀史へようこそ。

 MS-05ザク、そして、MS-06ザクIIの開発成功と、モビルスーツ運用を前提としたムサイ級の大量建造により、ジオン宇宙軍は急速に地球連邦軍と戦える体質を整えていきました。これにより、旧式化したチベ級は次々と第1線を退き、海防艦扱いとなりました。そして、グワジン級もそれに続くと思われていました。国家の威信を掛けて、莫大な予算を注ぎ込んで建造されたグワジン級ではありますが、だからといって、戦争に要らない兵器を第1線の戦力として維持するには金が掛かります。それだけの予算が惜しいというのも、ジオンの置かれた状況でした。

 1年戦争の開戦に際して、グワジン級は、モビルスーツが予定通りの戦果を上げられなかった場合の予備としてジオン本国に待機させることに決定されました。もし、モビルスーツが順調に戦果を上げるようなら、そのままグワジン級は海防艦籍に移行し、一部は解体されることになりました。

 ところが、そこで予想外の事態が起きました。解体するなら、うちの艦隊にまわせという要望が多数上がってきたのです。

 グワジン級が求められた第1の理由は、旗艦として運用するのにムサイ級は適さないという事実でした。無駄なく徹底的に切りつめられたムサイ級は、優秀な実用本位の戦闘艦と言えましたが、それは裏を返せば、旗艦として使うには不向きということでした。司令官と多くの幕僚が生活し、指揮を執るには艦内のスペースが不足していたのです。

 もう1つの理由は居住性でした。ジオン公国で特権的な力を持つザビ家関係者や、高級軍人は、ムサイ級の文字通りむさ苦しい環境で生活することを嫌って、それまで通りグワジン級を自分の専用艦として欲しました。

 その結果、突然グワジン級は、ジオン公国で最も貴重な資産として奪い合いが発生することになりました。

 この状況を受けて、グワジン級はモビルスーツ時代にも艦隊の中核必要なものという認識が高まり、新時代の旗艦にふさわしい改装が行われることになりました。

 グワジン級は、モビルスーツ隊との連絡指揮機能を強化されると共に、スペースの一部を割いてモビルスーツ格納庫が作られました。このモビルスーツ格納庫は、グワジン級をモビルスーツ母艦として運用することを意図したものではなく、グワジン級の自衛戦闘に使われることを意図したものでした。グワジン級は順次ドック入りして、この改造工事を受けました。

 そして、1年戦争開戦時には、ジオン公国の艦隊は、グワジン級が複数のムサイ級を率いる艦隊構成が一般化していました。これは現場では好評で、ムサイだけなら戦争を始められなかったかもしれないと言われるほどでした。

 開戦後、多くの宇宙空間における作戦に、グワジン級は旗艦として参加しました。

 しかし、グワジン級が戦場に姿を見せることはあまり多くありませんでした。機動性が低いグワジン級は、どうしても後方で待機することが多かったのです。また、少なくない指揮官が自分を危険にさらすことを恐れ、旗艦を前進させなかったという事情もあります。

 このうち、グワジン級の機動性の低さは、問題視されることが多く、これが機動性の高い旗艦向きの艦として、ザンジバル級の開発につながっていきます。

 ともかく、グワジン級は敵の攻撃に身を晒す機会が少なかったため、終戦時には半数の4隻が戦闘可能状態で残存していました。うち1隻は、ア・バオア・クー攻略戦の直後にシャア・アズナブルの陣頭指揮によりアクシズへの脱出に成功したもので、アクシズ内で資源として再利用されるために解体されました。別の2隻は、終戦時のどさくさにジオン軍の指揮系統から独自に離脱し、このうちの1隻はデラーズ・フリートの旗艦となりました。残りの1隻は行方不明となっています。そのようなわけで、終戦時に連邦軍が接収に成功したグワジン級は1隻のみでした。

 この1隻は、連邦軍による各種テストの後、月面の連邦軍の戦勝記念館に展示されることになりました。しかし、部品の盗難が頻発し、穴だらけになって展示に耐えなくなり、7年後に解体されてしまいました。

 このグワジンの部品と称するものがネットオークションにしばしば顔を見せますが、本物である場合はほとんど無く、大半はジャンク屋経由で大量に出回ったムサイ級の補修部品か、あるいは、サラミス級の部品に過ぎません。


ご注意: このコンテンツは、「バーチャルネットライター と~のZERO歳」と呼ばれるサイトに書き込まれた内容を変換して、本サイトに転送したものです。このコンテンツの内容は、「と~のZERO歳」という仮想人格が書いたものという設定であり、謎のアニメ感想家トーノ・ゼロと限りなく近いものの、必ずしも同一人格ではないことをお断りしておきます。

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