2002年06月14日
トーノZEROアニメ感想サイボーグ009 total 2832 count

機械を人間のように思うのは間違っているといいながら、機械を人間のように語ってしまう矛盾する004

Written By: トーノZERO連絡先

 今頃5月19日のサイボーグ009を見てますが。

 機械を人間のように思うのは間違っているといいながら、機械を人間のように語ってしまう矛盾する004。

 単純に、「人は間違いを冒す。機械は間違いを冒さない」という19世紀的なテーゼへの批判で終われば、凡庸な時代遅れの話に過ぎません。しかし、こういう004の態度があるおかげで、ちゃんと見るに耐える作品として成立していると思います。

 しかし、結局のところこの話はコンピュータ内に忍んでいた人間の人格が色恋に迷って迷走したというだけで、実は「人間は間違いを冒す」という結論しか導けません。

 それから、003は「愛のない街」と最後に言い残しましたが、より正確には、「愛を求めて止まないのにそれが欠けている街」とでも言うべきでしょう。

 それでもこの作品に魅力があるのは、ある種の矛盾を矛盾している状態のまま認識して、ありのままに描こうとしているところでしょう。綺麗な結論など出そうとしないことが、良いところです。

 と~のは、屈折したまま矛盾している自己を認識している004を応援しています。


ご注意: このコンテンツは、「バーチャルネットライター と~のZERO歳」と呼ばれるサイトに書き込まれた内容を変換して、本サイトに転送したものです。このコンテンツの内容は、「と~のZERO歳」という仮想人格が書いたものという設定であり、謎のアニメ感想家トーノ・ゼロと限りなく近いものの、必ずしも同一人格ではないことをお断りしておきます。