2002年06月26日
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宇宙世紀の駄ッ作機 AHMR-17A ハロ(続き)

Written By: トーノZERO連絡先

 正統があれば異端あり。異端の宇宙世紀史へようこそ。

 アムロ・レイは、目標とするホビーロボットを開発するための情報収集を行うため、フラウ・ボゥに関する綿密な情報収集を行うことを決意しました。

 しかし、アムロ・レイ本人が自ら情報収集を行うことは極めて困難であるという事実が立ちふさがりました。フラウ・ボゥはいつもアムロ・レイに対してお姉さんぶった態度を取るので、本音を知るのは困難であったのです。

 そこで、アムロ・レイは、情報収集を行うための装備を開発する必要があると結論しました。つまり、アムロ・レイがいない場面でのフラウ・ボゥの行動を観察するためには、ロボットの力を使うしかないという判断です。

 コンテストに入賞したAHMR-11 「赤き血潮」号(レッド・ブラッド・イレブン)の技術をベースに、アムロ・レイは、ただちに全天候フラウ・ボゥ観察専用ロボットAHMR-12の開発に着手しました。AHMRは、Amuro Hand Made Robot(アムロによる手作りロボット)の略でした。

 AHMR-12の設計思想は、自律的に人間から隠れながら観察するロボットでした。身長30センチメートル程度の人型のコンパクトなロボットにカメラと電波送信機を内蔵させ、画像認識技術を用いて人間を発見すると常に物陰に隠れるようにプログラムされていました。

 AHMR-12はAHMR-11の順当な発展形であるため、開発そのものは問題なく終わり、「聖者」号(マジェスティック12)という愛称を与えられ、直ちに任務に投入されました。

 しかし、いざAHMR-12が敷地の境界を超え、フラウ・ボゥ宅に入ろうとすると、すぐにフラウ・ボゥの母親が、「あら、アムロちゃんのロボットが、迷い込んできたわよ」と声を上げました。人間とAHMR-12では遠距離物体の観察能力に大きな差があり、人間が容易にAHMR-12を認識する距離において、AHMR-12は人間を認識することができなかったのです。

 AHMR-12は、フラウ・ボゥ自身が抱きかかえてアムロ・レイ宅に連れ戻されました。

 アムロ・レイは、情報収集が予想よりも困難であることを気付かされました。

 そして、身長30センチメートルの人型ロボットはそれ自体が目立ちすぎることを認識せざるを得ませんでした。

 アムロ・レイは、人目の少ない夜間に潜入させるしかないと考え、AHMR-12に夜間行動能力を与えたAHMR-13の開発に取りかかりました。これは、「アポロン」号(アポロ13)という愛称を与えられました。

 ただちに任務に投入されたAHMR-13は、目的地に向け自走する途中で電池系統が発火するという事故を引き起こしました。

 修理を終えたAHMR-13は再度任務に投入されましたが、生け垣の突破に手間取り、また、通風口へ侵入するにはサイズがやや大きすぎることが判明し、そのまま引き上げさせるしかありませんでした。

 アムロ・レイはこれらの失敗より、全くの新設計のフラウ・ボゥ観察専用ロボットを開発する必要があることを痛感しました。そして、アムロ・レイは全く新しいコンセプトに基づく、新型機を完成させました。

 新型機は、単一の機体で目的を達成することを断念し、そのかわりに、2種類の機体の連携によりフラウ・ボゥ観察を実現するものでした。まず、観察専用機AHMR-14「小ラグビー選手」号(ショウラガー14)が開発されました。これは狭い通風口などを移動することを目標に開発された超小型機です。この機体は、屋外の起伏の多い地形を移動する能力はありません。そこで、AHMR-14を運ぶトランスポーターとして、AHMR-15「大ラグビー選手」号(ダイラガー15)が開発されました。AHMR-15は、最大14機のAHMR-14を搭載し、夜陰に乗じて高速移動できるように設計されていました。AHMR-15を含め15機が合体した光景は壮観なものがありあました。もちろん、サイズが大きすぎて屋内への侵入は困難でしたが、それはAHMR-14の仕事でした。

 AHMR-14と15のコンビは、自宅屋内でのテスト稼働が行われました。結果は満足すべきものであり、アムロ・レイ自身の日常生活をしっかり観察することが可能でした。

 とうとう、AHMR-14と15が実戦に投入される時がやってきました。

 アムロ・レイは、祈るような気持ちで作業開始をコマンドしました。

 そして、トコトコと暗闇の中を歩いて去っていくAHMR-15を見ながら、アムロ・レイはふと呟くのでした。

 それが青春!

 それが愛!

 続きます。


ご注意: このコンテンツは、「バーチャルネットライター と~のZERO歳」と呼ばれるサイトに書き込まれた内容を変換して、本サイトに転送したものです。このコンテンツの内容は、「と~のZERO歳」という仮想人格が書いたものという設定であり、謎のアニメ感想家トーノ・ゼロと限りなく近いものの、必ずしも同一人格ではないことをお断りしておきます。

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