2003年10月01日
川俣晶の縁側ソフトウェアMagSite1開発日誌 total 2106 count

なめらかな使い勝手を実現するわずかな差とは何か

Written By: 川俣 晶連絡先

 最低限の画像の扱い(画像ではないファイルの添付を含む)が、何とか動くようになりました。いつのタイミングか分かりませんが、このサイトのプログラムを入れ替えることになると思います。

 今日の作業での最大のトピックは、画像を選択するメニューです。

 MagSite1では、画像データを縮小して、いくつかのサイズのバリエーションを作成して選んで見られるようにしています。画面に表示可能なピクセル数が多い人と少ない人では、快適なサイズが違うだろうという前提によるものです。

 その際、何も考えずに指定サイズにストレッチするだけでは、便利とは言えません。まず、一切の加工を行わないオリジナルサイズでの提供は必須です。加工されていない画像は品質的に最も優れているからです。また、通常の使い方では、オリジナルサイズより拡大することにはあまり意味がありません。画面からはみ出す画像を縮小して画面に納めることは意味がありますが、もともと画面に収まっている画像を拡大してはみ出させても意味がないからです。そこから考えると、オリジナルサイズを意識して、必ず選択肢にオリジナルサイズを入れると共に、それより大きい選択肢は提供しないという配慮が必要になります。

 また、サムネール画像をクリックした場合には、デフォルトサイズの画像を提供するわけですが、その場合にも配慮が必要です。今のところ、デフォルトサイズはVGAクラスのディスプレイを意識して横600ピクセル(今後変更の可能性あり)としていますが、オリジナルサイズがこれより小さい場合は、そのサイズの画像を表示するように、条件によって対象を変化させています。

 こういうきめ細かい配慮がなく、ごく大ざっぱにコンテンツを提供するだけのソフトも多いと思いますが、やはり本当に気持ちよく使って行くには、こういう配慮に手間暇を掛けることに価値があると思います。

 というわけで、単に絵を出すだけなら一晩で出来たはずの作業ですが、なんだかんだで一ヶ月ぐらい取り組んでいることになります。その差は、作り手の熱いこだわりであると同時に、利用者に気持ち良さを感じさせる試みでもあるわけです。