2003年10月17日
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W3Cにある私の名前が入った文書

Written By: 川俣 晶連絡先

 現在、World Wide Web Consortiumには、私の名前の入った文書が2つあります。

 念のために断っておきますが、私自身はW3Cの会員でも関係者でもなく、株式会社ピーデーも同じです。

 2つの文書は、いずれも、W3CでNoteと呼ばれるカテゴリの文書です。勧告されたRecommendationや、それに至る途中の段階であるWorking Draftなどとは異なるもので、参考のために掲示されている文書という位置づけになります。

 1つめは、XMLを日本語で使う場合のガイドラインとなるXML日本語プロファイルです。

XML Japanese Profile

W3C Note 14 April 2000

 Editorは村田真さんで、私の名前は、INSTAC XML S-WGのメンバーとして記載されています。JIS TR X 0015:1999, XML日本語プロファイルの英訳版という位置づけになります。

 XML日本語プロファイルは既に改訂されていて、JIS TR X 0015:2002, XML日本語プロファイルがあります。W3Cに掲載された文書も、改訂が予定されています。

 もう1つは、XMLによるグリフ識別名の指定方法(俗に正しさを欠く表現で外字の指定方法と呼ばれる)となるEmbedding Glyph Identifiers in XML Documents(略称EGIX)です。

 これは、JIS TR X 0047:2001, XMLによる画像参照交換方式の英訳版という位置づけになります。この仕様は、Windows NT漢字処理技術協議会(XKP)の成果を引き継ぐものでもあります。

 私は、Editorとして名前が入っていますが、実際には英文に対する責任はほとんど持つことができません。

 TEIのエディタの一人である Christian Wittern氏による EGIX の批判記事が『漢字文献情報処理研究』第四号に掲載されています (情報元)。これに対する私の非公式なコメントがあります。

 以上、まとまった情報がないので、上記の非公式なコメントを作成したついでに書いてみました。しかし、これを書くと、次はJISにある私の名前の入った文書なども書かねばなりませんね。JIS X 4159:2002, 拡張可能なマーク付け言語 (XML)などに名前が入っていますが、それはまた次の機会に。