2004年01月02日
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天皇家の財布 森暢平 新潮新書

Written By: 川俣 晶連絡先

 買ってからずいぶん時間が経ちましたが。

 主に電車の中で読んでいたのが読み終わっていました。

 感想は主に2つ。

 1つは、皇室の予算は赤字であって、かなり税金が充てられていること。しかし、これは正しい状況だと思いました。皇室の経済が自立していると、皇室が独自のいろいろなことをやる余地が生まれます。しかし、経済的に税金に依存しているとなると、政府の方針に従わざるを得ません。それは、間接的に国民の意思に従わざるを得ない強制力に縛られているのだと思います。

 もう1つは、まだ古い慣習や、不透明な部分が残るということ。天皇家のあり方が、まだ固まっていないということのようですね。実際、天皇家のあり方は時代と共にどんどん変わっていっているので、変わることは当然必要とされることでしょうね。今の時代の実情に合わせた、国民も納得するような天皇家のあり方を積極的に作っていくべきでしょうね。それがどんなものかは分かりませんが。正しい天皇家のあり方という唯一の絶対規範があると思うのは歴史の不勉強でしょう。(たぶん)