2004年01月29日
トーノZEROアニメ感想十兵衛ちゃん2~シベリア柳生の逆襲~ total 3503 count

300年間も子供のままで父の帰りを待ち続けるシュールなドラマ!?

Written By: トーノZERO連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、トーノZEROです。

 今日の十兵衛ちゃんの感想。

 パパに心配をかけなくないから、と言って親分の背中から降りる自由。実に根性の入った優しい娘です。

 父を追い払う上手い方法。とことん女に弱いお父様ですね。良い父です。

 変身していない、敵なんかいない、と言い切る自由。その言葉の強さ。周囲をも従わせる力ですね。

 自由を守ると宣言する御影と、それを聞いているフリーシャ。なかなか微妙な緊張感のあるシーンですね。

 天井から降りてくる御影。「忍者ですから」という言い訳を平然と言うところが素晴らしい。

 似てない似顔絵。さりげなく先生の凄い服装。サラッと描かれたところも楽しめますね。

 「やだ」と「要らない」を繰り返す記憶のリフレイン。鮎之介には残酷すぎる記憶ですね。自分が命を賭けてやったことが徹底的に拒絶される記憶。

 フリーシャに追いかけられる可哀想な鮎之介。そして、死を目の前に「しらぬ」と繰り返す鮎之介の悲しいけなげさ。本当にけなげで可愛い子供です。それなのに、彼に降りかかるあまりに厳しい仕打ち。

 鮎之介を助けに入る謎の忍者。しかし、助けた鮎之介は変わり身の術で逃走済み。なかなか緊張感のある状況ですね。

 鯉之介笛を吹く自由。自由自身が、自ら状況に踏み込んでいこうという意思表示でしょうか。

 笛を降ろすと目の前に控えている鮎之介。なぜか、ここで目頭が熱くなりました。

 一生懸命たどたどしく話す鮎之介。言い続け、途中で自由の言葉に気付いて答える間が素晴らしい演出です。

 子供がいたなんて聞いてない自由。

 鮎之介の過去。あまりに悲しい父との別れ。300年も待つ子供。とても泣けます。

 この自由の泣きっぷり。こんな泣きのシーン、アニメで滅多に見られるものではありません。こんな凄い泣きを見られるとは、幸せです。

 しかし、鮎之介の手を握れない自由。

 2度と来ないで欲しい、という残酷な台詞を泣きながら鮎之介に投げる自由。

 優しい自由なのに、なんて残酷なことでしょう。この残酷さで終わるというあまりに泣ける終わり方。

今回の一言 §

 300年間も子供のままで父の帰りを待ち続けるシュールなドラマですね。しかし、誰もそれがおかしいと思わずに突っ込まないところが、またシュールで素敵です。