2004年02月19日
トーノZEROアニメ感想十兵衛ちゃん2~シベリア柳生の逆襲~ total 3058 count

絶対に変身するだろうという状況で、流血があっても変身しない自由!?

Written By: トーノZERO連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROです。

 今日の十兵衛ちゃんの感想。

 ラブリー眼帯を奪うフリーシャ。しかしフリーシャが持つとスペード眼帯に。鮎之介が奪い返すと、なぜかまたラブリー眼帯に。永遠にフリーシャには手に入れることが出来ないラブリー眼帯? これは実に深い演出ですね。フリーシャには絶対に手に入らないものがあるという空しさ。

 そしてフリーシャに勝負しろと言われて「やだ。誰が友達と勝負だゆうてんねん」とあまりに意外な言葉で応える自由。ここで、自由が斬ることで相手を束縛から解放することが求められていて、それがハッピーエンドにつながるという展開が提示されていながら、それを否定する自由。たとえ流血の事態が起ころうとも。

 落下しながら空中で交えられる剣。これは凄い演出ですね。落下を遅くするために服で空気を受ける描写など、とても大したものです。しかも解説キャラが能書きをたれない潔さ。

 そして、ある意味、自ら斬られたような十兵衛ちゃん。

 自ら応急手当てする御影のシーンも、なかなか良いですね。手当の手順がきちんと能書きを垂れないで描かれているところが、凄く良いですよ。

 そして、御影の負傷した痛み、心の痛み。

 家に戻ってくるフリーシャ。もう戻らないのかと思いきや、戻ってきましたね。そして、パパに語りかける陰謀顔のフリーシャ。自由がパパを偽物だと言った、という台詞に驚くパパ。自由を偽物十兵衛だとするフリーシャと、偽物ライターであるゴーストライターのパパ、この二人の心の屈折が、偽物というキーワードで交差する構成の上手さは絶品です。

今回の一言 §

 深い。深いですね。感想が短く収まりません。