謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日の十兵衛ちゃんの感想。
サブタイトル §
第11話 「真路を決めるときだった」
あらすじ §
木になってしまった鮎之介の前で、みんなを助ける戦いをさせようと、間接的に自由を説得する御影。
しかし、自由は「ママとここにいたい」としか言いません。
そこに、シベリア柳生の仲間がピンチだと助けを求めるホワイトタイガーが現れます。
更にそこに出てくる歩朗。歩朗は自由に、十兵衛に対する相反する憧れと恨みについて語りかけます。そして、今、その相反する心を、2人の十兵衛に振り分けられると言います。
更にまたまたそこに来る自由の父。
父は自分がゴーストライターの仕事が好きだと自由に語りかけ、自由の未来は自分で選んで良いと言います。そして、間違っても良い、やり直せば良い、と語りかけます。
それを聞いた自由は、ようやく自分で立ち上がります。自由は、木になってしまった鮎之介を抱きしめ、抱きしめたかったのだと言いながら涙を流します。すると、再び人間に戻る鮎之介。
自由はラブリー眼帯を手に取ります。
一方、森の中で待っているフリーシャの十兵衛。それに攻撃を仕掛ける御影と歩朗。歩朗はあっさり吹き飛ばされます。負傷した御影が身体をどけると、その背後には、変身した自由の十兵衛が。
自ら2代目柳生十兵衛菜ノ花自由と名乗り、友達だからこそ戦う戦いもあると初めて知ったという自由。
そして始まるフリーシャの十兵衛との戦い。御影を身体庇いながら、それを真剣な表情で見守る父。娘の戦いを見て平静でいられるわけがないが、自由にしろと言ってしまったから見ているしかないという父。
感想 §
これは泣けます。
スカッとしない話ですが、泣けます。
ただ単に感情を盛り上げて、スカッと終わらせるようなドラマになっていません。そこが、志の高い部分なのでしょうね。
ラブリー眼帯の秘密では、自由と十兵衛は必ずしも同一人物ではない感じもありました。しかし、シベリア柳生の逆襲ではラブリー眼帯を持っていない状態であっても、自由は2代目柳生十兵衛であるかのように振る舞っていました。
だから、ここで自由が、2代目柳生十兵衛菜ノ花自由と名乗ることは、ある意味で当然の結末です。そして、この名乗りは、これまであった致命的な矛盾、つまり十兵衛と自由はイコールではないという状態を解消するものでもあります。この名乗りには十兵衛も自由も、両方の名前が含まれます。
それはさておき。
何者かと言われて、父親です、と言い切る父。この父の言葉の強さが泣かせますね。この話は、一言で言えば、娘が父のところから巣立っていく話と言っても過言ではないと思います。つまり、真の主役は父です。
こんなところに父親が出てくるアニメはない、とメタな説明をするホワイトタイガー。確かにそうですが、父が主役なら仕方がありませんね。
初代十兵衛の台詞を言う自由に喜ぶ歩朗。この人も、実に屈折した面白い奴ですね。屈折した思いを分けてぶつけるための二人の十兵衛がいて良かったですね。
ゴーストライターの仕事が好きで続けるという父。そして、偽物ではない、これが本当の仕事だ、と言うところが泣かせますね。仕事というのは、ある意味で、そういうところがあるものです。
今回の一言 §
迷いを振り切った自由の十兵衛の強さ。そして、狼狽の表情が見えるフリーシャの十兵衛。この決戦も解説キャラの能書き無しで進行するのが凄いですね。