2004年04月03日
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新プロトコルハンドブック 朝日新聞社

Written By: 川俣 晶連絡先

 1K(キロ)バイトは1024バイト・ISDNは64K(ケー)通信が可能を書いた時に、ISDNのことを調べるために引っ張り出した本です。

 本棚に入れておくと、たまに予想もしないシチュエーションで必要になると言う、役に立つ本です。

 新しいプロトコルや、インターネット上で使われるプロトコルは、検索エンジンで探してすぐ読めることが多いのですが、古いものになるとそうも行きません。たとえばHTTPに疑問があれば、すぐにRFCを調べて読めます。しかし、RS-232CやFAXのようなものになると、もしかしたらインターネット上にも、どこかに仕様や解説があるのかも知れませんが、良く分かりません。

 そう言うときには、この本を出してくるとバッチリ概要を把握できます。

 ちなみに、私には用がありませんが、GP-IB、全銀プロトコル、HDLC、ASN.1、X.400なども載っています。

 余談ですが、ASN.1といえば、ASN .1 の脆弱性により、コードが実行される (828028) (MS04-007)の問題が発生したとき、誰もASN.1が何であるか知らないためか、「ASN.1の脆弱性なんて言わないでWindowsの脆弱性と言えよ」というトンチンカンなリアクションを誘発した言語ですね。

 ASN.1が何かということについての説明として、この本のASN.1の解説の最初の文を引用しておきます。

ASN.1(Abstract Sytnax Notation One : 抽象構文記法1)は、PDU(Protocol Data Unit : プロトコルデータ要素)のデータ構造およびそのPDUを演奏する場合のオクテット列(以降、転送オクテット列と呼びます)の形式を規定する言語です。

 まあ、ASN.1と言っても、実際に使う機会はほとんど無さそうなのですが。