2004年05月20日
トーノZEROアニメ感想鉄人28号 《2004年版》 total 3026 count

まさにお約束どおり、操縦機を持った者の意志によって、善にも悪にもなる鉄人!?

Written By: トーノZERO連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!

 今日の鉄人28号の感想。

サブタイトル §

第7話 「悪の手先 鉄人暴れる」  

あらすじ §

 操縦機をスリル・サスペンスに奪われた鉄人は、日本で悪事を重ねます。

 正太郎は病院で操縦機を奪われたことを後悔します。

 鉄人を日本から持ち去ってもらおうとしていた村雨は話が違うとスリル・サスペンスに食ってかかりますが、逆にやられてしまいます。海に捨てられそうになるところを、自ら海に飛び込んで脱出します。

 警察は、アメリカ軍の協力を得て、操縦機を奪い返す作戦を行います。偽の秘宝展を行い、鉄人をおびき寄せ、操縦している者を探そうとしました。しかし、作戦は失敗。警官に変装したスリル・サスペンス達は逃亡します。

 村雨と正太郎は偶然にも病院で出会い、言葉を交わします。

 敷島は、正太郎に、鉄人には正太郎自身の迷いと不安、自分の気持ちが映し出されていると言います。自分が兵器なのか、それとも違うのか、鉄人も迷っていると言います。

 村雨は兄との思い出を回想します。ナイフだけしか頼るな。それができなくなったときには、おまえの負けだ。そんなことを兄は言っていました。だから、村雨は拳銃を持った相手に、ナイフ1本で立ち向かっていたのでした。

 アメリカ人が村雨に取引を持ちかけます。スリル・サスペンスの居所を教える代わりに、鉄人を破壊するチャンスを与えると言います。

 情報は、アメリカ人経由で警察にもたらされ、正太郎は偶然それを聞いてしまいます。

 正太郎は病院を抜け出して、鉄人が隠されている島に向かいます。

感想 §

 日本は戦争に負けたんだ、というスリル・サスペンスがなかなか良いですね。

 戦争に負けた日本人は、永遠に負け犬として暮らすと主張する人物を日本人が描くのは、ある種のマゾ的世界観かもしれません。しかし、それはかつて日本がまさに体験した時代の空気なのでしょう。

 しかし、単なるマゾ的気分では済まない部分があるのも事実ですね。

 未だに米軍は日本に駐留しています。もし、日本が反米的な態度を取ったとき、在日米軍が日本人を撃つのは当然の成り行きでしょう。誰も口に出して言わないだけで、あれの役割の一部は、武力で日本を威圧するものでしょう。そういうことを一切考慮することもなく、日本はアメリカに意見すべき、というようなことを言うおめでたい人達がテレビに溢れる日本は、まさに平和すぎる国と言えますね。

 しかし、村雨は、まさにシビアな現実と向かい合う羽目になったわけです。

 しかも、兄との約束上、ナイフ1本で立ち向かわねばなりません。

 この村雨という男、その立場、心意気は見上げたものですね。

今回の一言 §

 しかし、村雨のような男がいる一方で、自分が欲しいために正太郎をダシに使ってアイスキャンデーを買いに行く高見澤さんのような人物もいるわけですね。しかも、あたりを引く幸運の持ち主。