2004年05月28日
トーノZEROアニメ感想ポケットモンスター total 4177 count

期待に違わずに来た~~~っ! まさにアニメ「ポケモン」の良質な部分を象徴する素晴らしき敗北ドラマ!

Written By: トーノZERO連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!

 昨日のポケモンの感想。

サブタイトル §

「ポケモンコンテスト!ルイボス大会!!」

あらすじ §

 ついにルイボス大会がやって来ます。

 控え室にて、ハルカは偉そうな態度でツキコにアドバイスしますがシュウに笑われます。

 ハルカは予選を軽々と突破します。

 しかし、本選の第1試合でツキコと当たると、初めてのポケモンコンテストに怯えるフシギダネを思い通りに扱えず、バトルに敗北します。

 負けを宣告されても、まだ戦えます、と抗議するハルカ。しかし、そのことに審査員のジョーイさんは激しい口調で、ポケモンのことも考えなさいと怒ります。

 敗北したあと、調子に乗りすぎていたかも、と思うハルカ。

 そんなハルカに、サトシは先輩としてのアドバイスができます。

 結局、決勝でツキコは負け、優勝はシュウとなりました。

感想 §

 これですよ、これ。

 アニメ「ポケモン」といえば、これがあるからこそ素晴らしいと思います。

 普通のパターンだと、主人公は勝たねばなりません。それがセオリーというものです。

 しかし、アニメ「ポケモン」では平然と主人公が負けるドラマを描きます。

 そして、今回も、アドバンスジェネレーションのもう一人の主人公とも言えるハルカの敗北を描きます。それも、圧倒的に強い敵が出てきたと言うよりも、自らの増長によって敗北します。しかも、どんどん気が大きくなっていくハルカという描写は数話前から着々と描写がエスカレートしており、最終的にツキコや仲間のママさん達に煽られて頂点に達した感じがありますね。もし、彼女らとの出会いが無ければ、ハルカもこれほど惨敗しなかったかもしれません。この敗北は、連続したドラマの中に、丁寧に手間を掛けて描き込まれているところが素晴らしいですね。それだけ、スタッフも、敗北を重視しているのでしょう。

 そして、ここに来て、「ああ、そうか!」と思ったのは、ツキコの娘のホシカの存在です。明らかに、コンテスト中のシーンでは、ステージ上で強引なバトルを進めようとして思うようにならないハルカよりも、客席でいろいろ言っているホシカの方が、はるかに格好良く魅力的です。ハルカの惨めさを演出するために、ホシカというキャラクターは必要とされたわけです。前回は、ホシカの存在意義はツキコのダメママっぽさを演出するためにあった感じがありますが、今回は、それよりもはるかに重要な役目を持っていたように思います。そして、その役目のためには、これほどまでに魅力ある女の子である必要があったわけですね。

 それにして、図に乗りすぎたハルカのことを、ちゃんと見抜いているシュウはさすがですね。ハルカとは比較にならないほど格上の相手だと思います。

今回の一言 §

 控え室でフシギダネが怯えているのに、フシギダネの方を見てもいなかったハルカ。そして、アドバイスしようとするサトシに怒鳴ってそれをさせないハルカ。主人公クラスのキャラクターに、きちんとそういう行動を取らせてしまうのはさすがです。そして、それを乗り越えてこそ、真に魅力的なキャラクターに成長するというものです。