2004年08月05日
トーノZEROアニメ感想鉄人28号 《2004年版》 total 3297 count

何でもできる少年探偵と思い上がっていた、とようやく気付く正太郎!?

Written By: トーノZERO連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!

 今日の鉄人28号の感想。

サブタイトル §

第18話 「正太郎 一人…」

あらすじ §

 敷島の葬儀が行われます。

 大塚と正太郎は、そのあと、敷島の家で遺族と話をします。そこで、敷島の息子から、疾走する直前の敷島がバギュームという言葉を口にしていたことを知ります。

 バギュームのことを大塚は調べたいと思いますが、警視庁には入れません。正太郎も、もはや入れません。

 正太郎は自分の無力さを知ります。

 正太郎の家は、金田博士の戦中のスパイ容疑で家宅捜索を受けます。

 床には隠し扉があり、その中にバギュームがありました。

 それは、スパイの証拠となるものでした。

 彼らが帰ったあと、正太郎は別の隠し金庫を発見し、そこに別の隠し金庫に、小型ロボットとテープレコーダーを発見します。

 テープレコーダーには、金田博士の正太郎への言葉が録音されていました。

 鉄人は戦争を終わらせるためのものと言い、正太郎に対して、おまえに会いたいと言います。

 その他に、ドラグネット、不乱拳との会話も録音されていて、まだら岩という言葉も聞こえます。村雨もそれを聞いていました。それに気付いた正太郎はテープレコーダーを止めます。

 村雨は、そのテープレコーダーはワイヤーレコーダーというもので、当時の敵国が作ったものだと言います。それを持っていたことが、金田博士が敵国に通じていた証拠だと言います。

 そこに、ニコポンスキーと名乗る男が操縦するブラックオックスが襲撃してきます。

感想 §

 前回の感想で以下のように書きました。

 そして、あらゆるものが奪われていく正太郎。鉄人を失い、敷島を失い、署長を失います。いよいよ、現実に直面して自ら考え行動するしか手が無くなった正太郎。まさに、これから正太郎は主人公になっていくわけですね。これまでは、戦争の負の遺産を抱えた大人達の物語でしたが、ここからは過去の遺産も絡みながら、ベラネード財団との現在進行形の戦いが始まるのでしょうね。それは正太郎の戦いです。

 今回、冒頭のナレーションで正太郎を傍観者ではなく当事者として飲み込んでいくというような言葉が流れました。まさに、ドラマはこの方向に向かって進んでいるようですね。

 あれだけ好き勝手に警視庁に入り込み、敷島のところに入り浸っていた正太郎ですが、それが大塚や敷島の好意による特別扱いに過ぎず、正太郎自身の力で実現したものではないことが、冷たい現実として正太郎に突きつけられます。

 しかも、父親のスパイ容疑で家宅捜索。知っているはずの自宅に、知らなかった地下室まで発見されます。正太郎が見つけることができなかった地下室を、クロロホルムが見つけたわけですね。これも正太郎にはショックな出来事でしょう。

 そんな正太郎に付きまとって親しく言葉を掛けてくるのは村雨だけ。もちろん、村雨もそう簡単に信用できない相手です。

 まさに追いつめられた正太郎。

 しかも、最後にはブラックオックスまで襲ってきます。

 これは良いドラマですね。子供とは、そうやって子供から大人に変わっていくものです。そのプロセスから逃げ出して引きこもってしまうような子供が多い時代に、正太郎が見せる健全性はとても好ましいものに思えますね。

 それはさておき、ロボットとテープレコーダーを発見した正太郎は、先にロボットの方を動かしてみます。そのあたりが、ちょっと子供っぽい感じが残りますね。もちろん、子供だから、子供らしくて良いわけですが。ちょっとした好ましい演出だと思いました。

今回の一言 §

 ワイヤーレコーダは、このあたりのサイトのモデルを参考にしているように見えますね。よく調べて描いていると思います。