謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日の舞-HiMEの感想。
サブタイトル §
第9話「たいせつなもの。」
あらすじ §
学園は創立祭です。
日暮あかねは、彼氏の倉内和也と学園祭をまわりますが、実は自分は姫であると告白しようとします。そこに、怪物に追われた深優・グリーアが助けを求めに来ます。あかねはチャイルドを呼び出して怪物を倒します。あかねは、これで倉内和也に嫌われたと思いますが、倉内和也はこんなことで嫌いになるはずはないと言います。深優・グリーアは、良いデータを取れたといい、更にチャイルドを破壊します。すると、倉内和也が苦しんで倒れ、そして身体が消滅していきました。炎は、姫になるためにかけるのは君の命じゃない。君の大切な人の命だと言います。
一方、舞衣は巧海、楯、神崎黎人らと学園の地下に落ちます。
そこで、舞衣は神崎黎人から告白されます。
更に、そこで彼らは怪物に襲われます。
舞衣は、巧海を助けるためにチャイルドを呼んで戦い、勝利します。
神崎黎人は、見たものが理解できず、混乱します。
彼らが外に出ると、花火が打ち上げられていました。
感想 §
舞衣とあかね、二人の戦いが平行して流れるシーンの盛り上がりは素晴らしいですね。
しかし、その素晴らしい盛り上がりは、残酷な可能性の提示につながっていくところがもっと素晴らしいですね。
戦うことを決意したあかね。そして、戦いを見てすら彼女を嫌いにならない倉内和也。二人に訪れる素晴らしいハッピーエンドかと思いきや。しかし、チャイルドが破壊されると消滅する倉内和也。「かけるのは君の命じゃない。君の大切な人の命」という炎の言葉は、あかねの状況を説明すると共に、舞衣の未来の可能性をも説明していることになりますね。つまり、舞衣の大切な人も消える可能性があり得ます。だからこそ、二人の戦いは平行して描写され、同質であることが印象づけられねばならなかったわけですね。
そして、このことは、作品の奥深さを大きく押し広げることに大きく貢献している感じがあります。もし、自分の命をかけるのであれば、死と引き替えの勝利は安っぽいお涙頂戴の感動を得るだけで終わるでしょう。しかし、かけるのが自分ではなく、大切な人の命であるとすれば、「彼」の死と引き替えの勝利など意味がありません。必ず生還する勝利をもぎ取らねばなりません。それは戦いの質を複雑かつ奥深くします。
さて、ここまでやって、なお終わりではありません。
はたして、舞衣にとっての大切な人とはいったい誰なのか、という問題が発生するためです。
単純に考えれば巧海ということになりますが、楯という可能性も考えられます。更に、神崎黎人からも告白されたことを考えれば、彼という可能性も無いとは言えません。それによって、万一の時に命が失われるのが誰か分からない状況で戦うという可能性も出てきます。実に興味深いですね。
という話も良いのですが、別の見どころもあります。この学園の創立祭にやってくる企業の偉い人達の描写が興味深いですね。この学園は大きなお金を何かに使っていて、偉い人達はそのお金を目当てにしているようにも見えます。いったい、どんな裏があるのでしょうか。
それはさておき、花火のシーンでみんなが空を見上げていますが、結城奈緒は不細工男に肩を抱かれて花火を見上げています。この男はいったい何者? やはり、彼女のカモにされた男なのでしょうか。さりげなく、興味深い描写です。
今回の名台詞 §
尾久崎 晶「おまえたち姉弟、ぜってえ変」
確かに変ですね。しかし、それを正直に言えるのが、まだ年齢の低い彼ならではですね。