2005年03月20日
川俣晶の縁側過去形 本の虫感想編 total 2930 count

《コミック版》 皇国の守護者 1 伊藤悠 集英社

Written By: 川俣 晶連絡先

 今、読み終わっているのにまだ感想を書いていない本が山積していて、まずいなぁという感じがあります。

 ともかく手近な本から書いてしまいましょう。

原作小説は愛読書だ §

 原作小説は愛読しています。

 これは、希有な価値のある小説だと思います。

 だいぶ前に旧館にこれを紹介するページを作ったことがあるぐらいですしね。

ではコミックは? §

 正直、コミックになったという話は知っていましたが、それを読みたいとは思っていませんでした。

 しかし、目の前で売っていれば中を見たくなります。

 そういう理由で買ってしまいました。

第1印象は §

 うーん、どうだろう。

 原作の持ち味を上手く活かせているのだろうか、という印象も受けましたが……。

しかし、繰り返しパラパラと見ていると §

 どうも、原作の持ち味を上手く活かせていないのではなく、表現が分かりにくいだけではないか、という気がしてきました。最初から人が多く、全体として分かりにくいのです。しかも、顔が隠れるような格好をしていると、ますます誰が誰やら分かりにくくなります。

 この表現に慣れれば、悪くない作品かも、と思えてきました。

まるで潮か §

 銃剣を構えて突っ込む新城を見ていて連想したのは、「うしおととら」の潮が、獣の槍を持って突っ込むシーンです。丸く見開かれたやや不気味な目の印象が何か似たところを感じさせます。

若菜大尉、可愛すぎるよ §

 若菜大尉、小説では嫌な奴に思えましたが、コミックで見ているとむしろ可愛い奴に見えますね。絵で描くと、こうも印象が変わるのか、というちょっとした驚きを感じてみたり。