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遠野秋彦 | 頑固に居座る 夏の暑さも 自然の摂理には勝てず 音を立てて退場していく こんなとき 僕はこれを どのように受け止め どのように解釈し なにをなすべきなのだろうか いやまて なにを? なすべき? なにを? なすべき? なすべきとは いったい何だろう それは茄子のべき乗 それは茄子のべき乗 茄子は数値演算の対象となり べき乗演算は完了する 茄子の二乗は 2本の茄子 その二乗は 4本の茄子 その二乗は 16本の茄子 その二乗は 256本の茄子 その二乗は 65536本の茄子 べき乗演算可能な茄子は 驚くべきペースで増え続け あらゆる飢餓を解決できる そのはずだ たぶん 机上の計算では…… ふと顔を上げると 低い空に細い月 月は笑うよ 机上の空論だよと 月は笑うよ 計算ミスだ |
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遠野秋彦
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