2005年10月02日
トーノZEROゲームプレイ日記FINAL FANTASY VII total 5503 count

感想・FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN オリジナル・サウンドトラック

Written By: トーノZERO連絡先

 今日になって、アマゾンから表題のCDが届きました。

 今日はワンピースの放送もないし、ということで19時頃からCDを再生してみました。

 一時のFF7ACへの情熱も過ぎ去り、ちょっとなめてました。

 ちょっとさわりを聞くだけで終わりにしようと思っていました。

 本当に力のある音楽なら、最後まで一気に聞かされてしまうだろう、などと不遜なことを思っていました。

 結局、あっさりと最後まで一気に聞かされてしまいました。2枚組のCDだというのに!

機材 §

 ちゃんと聞けるほどの機材はありませんが。

 いつも通り、DVP-S707D+DP-IF5000+MDR-E888LPという構成(サラウンドはオフ)です。

序盤の静けさ §

 1.Openingは、ゲーム冒頭と同じ旋律で盛り上げてくれます。

 が、そのあと、ゲームではアクティブな音楽に入って行くのですが、このサントラでは(というかFF7AC)では、静かな2.約束の地~The Promised Land~へと続いてきます。

 盛り上がらないで静かに、静かに始まっていく感じは、ひそかに名盤だと思う交響詩ガンダムに似ています。その重みは、非常に大きいものだと感じられました。(ある意味で、桁外れの名盤の予感です)

開放! §

 3.Beyond The Wastelandの途中から、一転してアクティブな音楽に転換します。カダージュの手下二人が飛び出す瞬間からです。

 その転換の爽快さが、まさに音楽の中に明瞭に描かれているのが素晴らしいですね。映像抜きでも、スカッとする爽快さが感じられます。

もしかしたら個人的なリズムの理想型かもしれない §

 長くなるので、そのあとは飛ばして。

 2枚目の「3.更に闘う者達(FF7 AC Version)」が私には最も重要な意味があるかもしれません。

 これは、私が作る音楽のリズム(個人的には、リズムが最重要だ!)の1つの理想型を体現しているかもしれないと思いました。

 たとえば、ふっとリズムが消えてみたり、流れるような音のラインだけが残ってみたり、というような表現方法は、私が作る音楽にもよく出てくる形です。が、それを行っているから理想型というわけではなく、それを含めたリズムの作り方が圧倒的に上手く、そして凝っていることが重要なのです。

そして凝っているのは §

 ちゃんと、ドラマの中で一瞬だけ他のムードが入ってくるところが、きちんと曲の中に組み込まれているところです。

 たとえば、4.天来~Divinity 2~では、エアリスが手を差し伸べる瞬間が、まさに音楽の中に組み込まれていて、そこが泣けます。泣けるだけでなく、その一瞬の間が、音楽を盛り上げる非常に優れた演出になっています。

 6.The Chase of Highwayで、ルードとレノが待ちかまえるところで、タークスのテーマが入るのも同じような泣かせどころですね。

エンディング+α §

 11.End Creditsは、当然のごとく正当なエンディング曲です。

 が、そこで終わっては気持ちが収まらない!

 というのが、FF7ACを最初に見たときの感想です。

 だから、その後に12.CALLINGが始まったのは本当に良かったと思います。これを聞きながらクールダウンして、やっと終わったことが納得できました。

 というわけで、当然サントラも12.CALLINGで終わります。

 この構成は、必然的な必要性があると思います。というのは、2枚目はアクションシーンの連続に対応して、アクティブな曲ばかりが連続します。(たとえば、2.闘う者達(FF7 AC Version)の後に、だめ押しをするように3.更に闘う者達(FF7 AC Version)が続きます)

 そこまで盛り上がった聞く者をクールダウンさせるには11.End Creditsだけでは不十分であり、12.CALLINGが必要でしょう。

 とはいえ……。11.End Creditsのコピーライトが1989年になっているのは「えっ」と思う古さです。6年前の歌……。しかし古さを感じさせないのがさすがです。

全体の感想 §

 これはいい!

 凄くいい!

 音楽としてのレベルが非常に高いと思います。

 えー、そこまで過激な音をやっちゃうの~、という場面もしばしば。

 単に「良い」という水準を凌駕する、特に抜きん出た名盤の1つの数えても良いと思います。

 たとえば、上に書いた交響詩ガンダムであるとか、映画AKIRAの"Symphonic Suite AKIRA"(※)などと同水準の別格として扱って良いような気がします。(まあ、その別格は、まったく個人的な意味の別格でしかありませんが)

 ちなみにオーダーしたときの気分は、まるで交響組曲宇宙戦艦ヤマトを買ったときのような別格の気分でした。(それがいかに別格の気分であるかは、若い人には分からないと思いますが)

※ 確かこのCDで良かったと思うのだけれど……。何せ古い話だから記憶もあやふや…… (汗。