2005年12月11日
川俣晶の縁側過去形 本の虫感想編 total 2923 count

モデルグラフィクス 1月号 大日本絵画

Written By: 川俣 晶連絡先

特集 §

 ダイオラマの作り方の特集です。

 しかし、どういうわけか、見ても燃えてくるものがありません。

 これでも、タミヤMMの最初のブーム(88mmが発売され、みんなでドイツ兵を改造していた時代)にでくわして、1/35は高いので1/76あたりでいろいろやった過去のある身なので、これが分からないとは思いません。

 ですが、見ても燃えてくるものがないのです。

 なぜでしょう?

仮説1 ネタがドイツものばかりだから §

 シャーマンとウィリスMBが好きな人には面白味がありません。

仮説2 色が曖昧で地味すぎる §

 うーん、どうなんでしょう?

ハッとしたフィギュア §

 最近、美少女フィギュアを見ても何も感じません。

 ルーチンワーク的に受けるネタとして縮小再生産されるアイテム群を見ても、そこに何か未来を切り開くベクトルが見えてこないのです。

 しかし、84ページの1/6沢渡いずみ(POLYGONIA)を見たときに、久々に「ハッ」とさせられました。

 これは、ポージングにものすごく緊張感があります。

 それは同じページに掲載されている爆裂天使のメグあたりと比較すれば良く分かります。これって、パンツが見えるようにでかい銃を持って笑っているだけで、何の緊張感もないですよね。

 それに対して、この沢渡いずみは、セクシーな服装であるにもかかわらず、露骨な見せるポーズを取っていません。要するに立っているだけですが、極度に腰が前に出て上半身が後ろに傾いた不安定で挑戦的なポーズになっています。普通の緊張感のないフィギュアはただ立っているだけですが、それとは全く印象が違います。

 こういう見方はおそらくフィギュアをキャラクターグッズと見る立場ではあまり出てこないものでしょう。私は、この沢渡いずみというキャラクターがどのような作品のどのような立場の人物であるか知りません。ただ、作品から受ける印象だけで語っています。言い換えれば、そのような立場から見て、現在の美少女フィギュアは面白くないものが多いが、この沢渡いずみは違ったということです。