2006年01月11日
トーノZEROゲームプレイ日記FINAL FANTASY VII total 4678 count

ADVENT CHILDRENとは、FF版GODZILLA FINAL WARSなのか!?

Written By: トーノZERO連絡先

 年末にTVで放送されたGODZILLA FINAL WARSを見ているうちに、2つのことに気付きました。

 1つは、これが私にとって全く理想的な怪獣映画であること。

 もう1つは、FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDRENと似ていること。

 前者は本題ではないので簡単に説明すると、怪獣映画を「怪獣が存在する世界に生きる人間が主役の映画」と「怪獣が主役の映画」に分類するなら、日本の主流は後者であるにも関わらず、私は前者が大好きであること。そして、この映画は日本では珍しい前者に該当すると言うことです。日本の怪獣映画も、初期の時代には前者が主流だったのですけどね。

 さて、問題は後者です。

 大好きなFINAL FANTASY VII ADVENT CHILDRENと、GODZILLA FINAL WARS、いろいろな点で似ていると感じます。

 どのあたりが似ていると感じたのかを以下に説明します。

超人アクション §

 人間が、人間離れしたアクションで楽しませてくれます。

 ここで言う人間にはミュータントや思念体も含みます。しかし、怪獣や召喚獣は含みません。

バイクアクション §

 バイクに乗った者が、高速で走行しながら戦うアクションを見せてくれます。

音楽が似ている §

 リズムが強く出ているタイプのアレンジ。

 そして、ハードロックっぽいアレンジ。

人間対怪獣 §

 ミュータント部隊と怪獣の戦い。

 そして、クラウド達とバハムートの戦い。

 等身大の存在が、巨大な怪物と戦い、そして倒しうるという描写。

人間くさい面白い演技 §

 けっこうそういう演技が目について、ニヤリとさせられませんか?

人を越えた特権的な存在 §

 どちらの作品も、主人公は人を越えた特権的な存在です。

 クラウドはセフィロス因子を埋め込まれた存在。

 尾崎は、M塩基を持つミュータントの中でも、非常にレアな特別な存在。

順序から言えば…… §

 FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDRENと、GODZILLA FINAL WARSが似ているのは間違いないでしょう。

 どちらも好きだし、本気でサントラCDが欲しいと思ったし。

 では、どちらがどちらに影響を与えたのかという順序の問題を考えると、GODZILLA FINAL WARSの方が先に作られているところから、FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDRENがこの映画の影響を受けていると見るのがおそらくは正しいのでしょう。

 つまり、FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDRENにおいて、FINAL FANTASY VIIにもともと存在しない要素については、GODZILLA FINAL WARSからの影響が強く見られるのではないかということです。

 音楽的にも、FINAL FANTASY VIIの音楽を、GODZILLA FINAL WARSっぽくアレンジしたものがFINAL FANTASY VII ADVENT CHILDRENのサントラと言うことができるかもしれません。

 ただし、これは真似、盗作というようなネガティブな文脈で捉えるべきではないでしょう。良い意味で影響を受けた……、と思って良いと思います。そして、FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDRENは、GODZILLA FINAL WARSを越えようと誠意ある努力を払い、そして確かに達成されていると思います。バイクで走行しながらの格闘などは、明らかにADVENT CHILDRENの方がパワーアップしています。

結論はないが、あえて言えば §

 この文章は、似ていることに気が付いてしまった……ということを表現するために書いたもので、それ以上のことはありません。

 とはいえ、この2つの作品は、とても私の好きなタイプであり、このような作品が1つに限定されず産み出されていることは、非常に喜ばしいことです。特に、GODZILLA FINAL WARSのような、怪獣ではなく人間が主役の怪獣映画は日本では傍流であるにも関わらず、そのような映画が作られたことは素晴らしいと思います。

余談 §

 実は最後の決戦が超人対決になるとか、轟天号とシエラ号の類似点など、ネタはいろいろありますが、そこまで突っ込む必要はないでしょう。

 とはいえ、実は上に上げた類似点のうち「人を越えた特権的な存在」という部分だけは、GODZILLA FINAL WARSが先行していない要素です。それを考えると、単純に片方が他方に影響を与えたと言うよりも、時代の大きな流れの中にどちらの作品もあるのだと考えることも可だと思います。

更に余談 §

 商品情報を付けるためにAmazonを検索すると、案の定まったく予想通りに、FINAL WARSの本編DVDもサントラCDも極めて否定的な意見が掲載されていました。そうだよね。こんな映画が日本の怪獣映画の集大成などを認めてはダメだよね。怪獣映画ファンは絶対的に怒るべきですよ。

 そして、「だからこそ、私はこの映画が大好きなのだ!」と思うわけです。なぜなら、この映画こそが、変質してしまう前の本来あるべき怪獣映画の直系の子孫だと感じるからです。表現が新しくなっているとしても、本質は同じものだと感じます。それは表現が似ているだけで本質が入れ替わってしまった映画よりも、はるかに好ましいものです。