2006年03月03日
トーノZEROアニメ感想ケロロ軍曹 total 5156 count

超マニアック! 実はアノマロカリスからナウシカにつながる構成には深い理由があった!?

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

 トーノZERO, THE BELKANアニメ感想家(笑)のアニメ感想を参ります。

 今日のケロロ軍曹の感想であります。

サブタイトル §

第99話

「夏美 名犬ナッチー であります」

「ケロロ わんぱくケロッパー であります」

あらすじ「夏美 名犬ナッチー であります」 §

 夏美の犬を飼いたいという願望を知ったケロロは、犬を飼うかのように夏美に思わせつつ、夏美を犬に変身させてしまいます。そして、犬となった夏美の恥ずかしい写真(写真には人間の姿で写る)を撮ろうとします。

 犬の夏美は、サブロー先輩に親しく親切にしてもらって嬉しい時を過ごします。

 ケロロの撮影の企みは失敗します。

あらすじ「ケロロ わんぱくケロッパー であります」 §

 ケロロは水族館を作って一儲けを企みます。

 しかし、紛れ込んだアノマロカリスの子供を求めて、アノマロカリスの大群が押し寄せてきます。

 冬樹は、命がけでそれを群れに返します。その代わり、海底に投げ出され、死に瀕します。そこで、ノンマルトの使者が彼を助けます。

感想 §

 要するにケロロ軍曹というのは、ネタを解説しちゃいけない作品なのだ……という気がしたので、ずっと感想は書いていませんでした。

 しかし、今回だけは一言書かないといけないだろう……という義務感に駆られたので書いておきます。といっても、勝手に思いこんだ義務感ですけどね。

 まず、名犬ナッチーは「名犬ラッシー」、わんぱくケロッパーは「わんぱくフリッパー」という海外のTVドラマのタイトルのパロディです。そういうテーマで一貫された2エピソードという、ある世代以降なら非常に分かりやすい構成……に見せかけながら実はとんでもないネタが隠されています。

 後編は、わんぱくフリッパーのようなイルカ冒険的なドラマをやるのかと思いきや、さりげなくドラマにアノマロカリスが紛れ込んでいます。カンブリア紀の生き物、カンブリア爆発の成果、バージェスモンスターの1つです。このあたりを本格的に取り上げているアニメは、おそらくジーンダイバーぐらいではないでしょうか? 一般的に古代生物といえば「恐竜」というのが基本パターンで、この夏のドラえもん映画も「のび太の恐竜」のリメイクというような状況で、アノマロカリスを出すという選択は極めてマニアックです。

 ちなみに、私の場合、恐竜にはさして心がときめきませんが、カンブリア紀の生き物は大好きです。アノマロカリスの他に、オパビニアやハルキゲニアなどもあります。

 さて、「わんぱくケロッパー」のエピソードは、冬樹によるアノマロカリスの救出のあと、唐突に宮崎駿監督の映画「風の谷のナウシカ」の世界に突入します。赤い目で突進してくるアノマロカリスの大群、子供を群れに帰そうとして跳ね飛ばされる冬樹。これはまさに、映画ナウシカの世界です。

 あまりにも唐突に、太古のバージェスモンスターの世界から、人類が滅んだ後の未来のドラマに飛んでいるかのように見えます。

 が、しかし、実は両者には強いつながりがあるのです。

 もううろ覚えの記憶ですが。

 宮崎駿監督は、アノマロカリスをいたく気に入り、映像化を狙っていたことが雑誌記事などの発言で知られています。宮崎駿監督がそれを断念したのは、NHKが先にスペシャル番組でアノマロカリスを映像化してしまったからだと言われます。つまり、宮崎駿監督は、「ちょっとそういう古代生物が好き」というレベルの人たちよりも遙かに先んじてアノマロカリスの存在を知り、それを描き出すことに価値を見出していたことになります。

 とすれば、生きていたアノマロカリスという状況に対する決着として、アノマロカリスを王蟲に見立てたナウシカ的ドラマにつないでいくのは、1つの正当な必然と言えるでしょう。

 ……という話が本当だという保証は何もありません。悪しからず (笑。

今回の一言 §

 ということを書いておきたかったのさ。バージェスモンスターが好きな私としてはね。

 今回のエピソードは、恐竜よりもマニアックな古代生物を登場させたことで、ある意味、明日公開の映画ドラえもん『のび太の恐竜2006』に対するささやかな先制パンチ、と見ることができるかもしれません。ケロロ軍曹の映画と激突することになるわけですし。

 それにしても、『のび太の恐竜2006』もケロロ軍曹の映画も、Zガンダムの完結編も、どれも見たいのでこの春は困ってしまいます。

2006年3月6日追記・別の異論「ナウシカと見せかけて……」 §

 実は、この件についてITOMARUさんよりメールが来て、ナウシカと見せかけて実は「サンゴ礁伝説 青い海のエルフィ」のネタではないかという説を披露して頂きました。沈んでゆく冬樹の絵ヅラがかなり似ていた(かもしれない)そうです。

 この「青い海のエルフィ」という作品は、1980年代にフジテレビで放送されたTVスペシャルの長編アニメです。このアニメは、当時はまだPC-VAN内にあった宮崎駿ネットワーカーFCでも、ナウシカのようなアニメとして話題になったので、名前だけはよく覚えています。基本的なストーリーや設定にナウシカを彷彿させるものがあり、更に主人公の声優がナウシカと同じ島本須美であるといったあたりが更にナウシカっぽさを強調していたのでしょう。

 さて、ナウシカとエルフィの相違はいろいろありますが、活躍の舞台が「腐海」か、「腐」の付かない普通の「海」かという違いが大きいと言えるでしょう。これによって、見て受ける印象がかなり変わります。そして、「ケロロ わんぱくケロッパー であります」 の舞台も「海」です。

 正直、エルフィはリアルタイムで1回見たきりで、内容もよく覚えていないので何とも言えません。しかし、「海」という舞台の共通性が「実はナウシカと見せかけてエルフィ」という可能性の存在を感じさせたとしても、おかしくはないでしょう。

 なかなか奥が深いです。

 ちなみに、アマゾンで見るとエルフィは在庫切れですが、カルチャーライフ オンラインショップというサイトから購入できるようです。