トーノZERO, THE BELKANアニメ感想家(笑)のアニメ感想を参ります。
今日のキン肉マンII世 アルティメット マッスル2の感想。
サブタイトル §
第12話 万事休す!マッスルミレニアム撃沈
あらすじ §
万太郎が慢心から放ったマッスルミレニアムは、あらかじめ攻略法を特訓していたケビンに破られます。
戦意を失う万太郎に、凛子や万太郎に負けた超人達の声援が飛びます。
そこで、万太郎は真の火事場のくそ力を取り戻し、戦いを再開します。
しかし、既に破られた必殺技の数々を仕掛けても再び破られてしまい、万太郎は再び戦意を失い、恐怖に囚われます。
ミート君は、ガゼルマンとチェックメイトに連れられて会場を目指します。
感想 §
これは凄い。
通常であれば、ヒロインや万太郎に負けていった超人達の声援があれば、万太郎は逆転の力を得られるはずです。そして、ケビンが「そんな馬鹿な。おまえはオレには勝てないはず……」などというお約束の台詞を吐きながら倒れていくはずです。
しかし、ここではそのような展開には進みません。
(ミートの存在を除けば)完全なる声援によって完全なる復活を遂げた万太郎は、再び圧倒的な力によってねじ伏せられてしまいます。
これはもう、本来ならあり得ない「主人公が敗北する」ドラマです。
ゆえに、主人公に感情移入していた視聴者に、単純な娯楽以外の気持ちを植え付ける作品です。
もちろん、そのようなものを描こうとする態度こそが誠実であり、世の中には単純な娯楽以外の作品が必要なのです。
そして、それを描いているのが、このキン肉マンII世という作品であることが、とても嬉しいところですね。
今回の一言 §
でも見ている側としての気持ちは複雑です。宝物になりうる複雑さではありますが。