リナ「よし、後はあのにっくきドラゴンにとどめを刺すだけだわ」
ガウリイ「あれって、XB-0だろ?」
リナ「うるさいわね。あれはドラゴンっていう脳内設定で遊んでるんだから」
ガウリイ「脳内設定かよ。さすがドラゴンもまたいで通るドラマタだ……」
リナ「もちろん、とどめはMPBMの竜破斬(ドラグ・スレイブ)で行くわよ」
ガウリイ「おいおい。XB-0のとどめは正面からの通常ミサイルで十分だってのに」
リナ「そんなチマチマした戦いは、MERCENARYエースのリナ・インバースとしては納得できないのよ。全てを巻き込む殲滅兵器こそ我が人生!」
ガウリイ「でも、MPBMはリロードタイムが長いから、当分発射できないぜ」
リナ「その間に呪文を詠唱して気分を盛り上げればいいのよ」
リナ「黄昏よりも昏きもの 血の流れより紅きもの」
リナ「時の流れに埋もれし 偉大な汝の名において 我ここに闇に誓わん」
リナ「我等が前に立ち塞がりし すべての愚かなるものに 我と汝が力もて 等しく滅びを与えんことを」
リナ「どらぐ、すれいぃぃぃぃう゛!」
(ちゅどーん)
リナ「よっしゃ、ミッションクリア!」
ガウリイ「次のミッションに進もうぜ。って、なんだ、このNEXT, RETRY, SAVEってメニューは」
リナ「ったくもうクラゲ頭なんだから。これ説明するのは何回目よ。いい、NEXTは次のミッションに進む、RETRYは結果が気に入らないときにミッションをもう1回繰り返す、そしてSAVEはメモリカードにデータを保存して次のミッションに進むって意味よ」
ガウリイ「なんだそうか」
リナ「ちょっと待って……」
ガウリイ「なんだい、リナ」
リナ「これは、暗号だわ。秘密のメッセージが仕込まれているのよ」
ガウリイ「いったい誰宛のメッセージなんだ?」
リナ「おそらくは私たち……」
ガウリイ「えっ。まさか」
リナ「スレイヤーズの第2TVシリーズのタイトルは何だった?」
ガウリイ「スレイヤーズNEXTだけど」
リナ「そう。そして、メニューの先頭の項目もNEXTだわ」
ガウリイ「偶然の一致だろう?」
リナ「スレイヤーズの第3TVシリーズのタイトルは何だった?」
ガウリイ「スレイヤーズTRYだ。RETRYじゃないぞ」
リナ「そう、TRYはRETRYじゃない。でも、RETRYというのは、繰り返すという意味の接頭辞のREが付いたTRYなのよ。これは、リメイクされた第3TVシリーズのことを指名しているはずよ」
ガウリイ「まさかっ! それじゃSAVEっていうのは……」
リナ「おそらくは、未だに日の目を見ていないスレイヤーズ第4TVシリーズの名前だわ。つまり、スレイヤーズSAVE。これが、私たちが次にTVに登場する時の作品タイトルになると言っているのだわ」
ガウリイ「本当か。俺たち、またTVに出られるのか?」
リナ「当然よ。原作小説だって、まだたまに出てるわけだし。本編じゃなくて、ガウリイが出てこないすぺしゃるだけど」
ガウリイ「うおお、やったぜ! あれ、でもどっかで聞いたことがあるぞ。スレイヤーズSAVEって」
リナ「え、どこで?」
ガウリイ「確か、TRYが終わった頃に、次はSAVEやりますが都合は良いですかって聞かれたような気が」
リナ「それで、なんて答えたの!?」
ガウリイ「リナが盗賊いじめに行くから絶対邪魔するなって言ってたから、リナは出られませんって答えたら、それっきり話が無かったような……。監督さんが、しょうがないからスレイヤーズじゃなくてロスト・ユニバースやっておくかと言ってたような。その後、ヤシガニがどうのと言いながらどっかに消えていったような……」
リナ「ってことは、私たちがTVシリーズ新作に出られなかったのは、おまえのせいかっっっ!」
ガウリイ「うわ、リナ、何をする!」
リナ「黄昏よりも昏きもの 血の流れより紅きもの」
リナ「時の流れに埋もれし 偉大な汝の名において 我ここに闇に誓わん」
リナ「我等が前に立ち塞がりし すべての愚かなるものに 我と汝が力もて 等しく滅びを与えんことを」
リナ「どらぐ、すれいぃぃぃぃう゛!」
(ちゅどーん)
ガウリイ「うが~~~~~っ」
注: スレイヤーズTRYのリメイク版やスレイヤーズSAVEというTVアニメは実在しません。悪しからず