過去に元連邦PCとして考える・GP03D発売は連邦優位の修正なのか!?という結論の出ない考察をしていますが、実際にノイエ・ジールでGP03Dと戦ってみて、この考察に致命的な欠陥があることに気付きました。
ノイエ・ジールは改良版ビグ・ザムではなかった、ということです。
以下、それについて書きます。
攻撃距離1の重要性 §
iフィールド装備機(ビグ・ザム、ノイエ・ジール、GP03D)は、ビーム射撃のダメージを大幅に軽減します。また、圧倒的に多くのHPを持ちます。これらの特徴は、iフィールド装備機を打撃力兼任の壁として運用できることを示します。
一方で、圧倒的に大きな搭載値ゆえに、他の機体を弱いものにするか、あるいは機数を減らす必要が生じます。この特徴は、iフィールド装備機を壁兼任として運用しなければ編成全体で弱くなりすぎることを示します。
iフィールド装備機を壁として運用するということは、攻撃距離1で使うことを意味します。実際、ビグ・ザムは攻撃距離1で運用して良い成果を出していました。NPCの支援狙いも、前方に突出したビグ・ザムにビーム射撃を浴びせるだけで、後ろから撃ちまくるガッシャはかなり安全度が高かったと言えます。
ノイエ・ジール、GP03Dの距離1攻撃の問題点 §
ビグ・ザムの距離1はビーム射撃で、打撃力や命中率は距離2攻撃と何ら変わりません。それゆえに、ブラウ・ブロやジオングに乗って戦艦を削っていた射撃NTパイロットをそのまま乗せて距離1攻撃させることができます。
しかし、ノイエ・ジールとGP03Dでは同じことができません。以下の射撃能力を見ると分かるとおり、攻撃力が大幅に減ってしまう(219→165)からです。
ノイエ・ジール
距離1 165/51, 距離2 219/41, 距離3 219/31
GPO3D
距離1 165/51, 距離2 219/41, 距離3 219/41
従って、これらの機体を距離1で使うことはあり得ない……、と浅はかに思い込んでいましたが、それは大きな間違いでした。
ノイエ・ジール、GP03Dの距離1攻撃の長所 §
ノイエ・ジール、GP03Dの距離1攻撃には、打撃力低下を補って余りあるメリットがあります。
まず、ノイエ・ジールの距離1はビームサーベル(格闘)、GP03Dの距離1はミサイルポッド(実体弾射撃)です。つまり、ノイエ対GP03Dの撃ち合いになったときでも、相手を削り取れます。
また、VPランカーの立場からすれば、戦艦を早期に落としてしまわない……という長所が出る可能性があります。(自分では試していないので可能性を示唆するのみ)
そして、何より上で見たように距離1攻撃で使えば有効な壁となり、背後の支援機を守れる可能性を高めることができます。
見逃された最強の連邦実体弾射撃機体 §
宇宙で使用でき、打撃力100以上で実体弾を撃てる連邦機体は、以下の2種類しかないと思っていました。
- ジムカスタム指揮官用 距離2, 109/23
- FAガンダム 距離3, 129/16
これは、過去に連邦PCとしてビグ・ザム狩りを試みた時に出した結論です。
しかし、これは誤りでした。
GP03Dが一般発売された時点で、まさに最強の実体弾射撃機機体が追加されたことになるのです。
実際、トーノ・ゼロ中将の立場から見て最も恐ろしかったのは、戦艦全防待機とした上でノイエを狙ってくる距離1攻撃のGP03Dでした。ノイエの攻撃が戦艦になかなか当たらない中、GP03Dと他の機体が猛烈な勢いでノイエのHPを削り切って行くのは本当に恐い光景です。そして、ノイエが落とされれば、あとはGP03Dの圧倒的な力で残った機体が押し切られるだけです。
連邦の真似ができないノイエの悲哀 §
では、これと同じことがジオンPCにできるでしょうか?
残念ながら答えはノーです。
なぜなら、ノイエ・ジールの距離1攻撃は格闘であるため、射撃パイロットでは力を発揮できないからです。
戦艦を削るという前提で考えたとき、最強機体で削るというセオリー通りでやるなら、ほとんどのケースでそれは射撃機体となるため、削り担当パイロットは射撃パイロットになります。つまり、彼/彼女では、ノイエの距離1攻撃を担えないのです。そして、パイロットの先制調整の都合もあるので、そう簡単に削りの役割は交代できません。
戦艦を削らないとして考えても1壁3射では無理が出ます。仮に1壁をノイエに割り当てると、低壁を射撃機体に割り当てることになってしまいます。一般的に射撃と格闘では格闘の方が命中率の高い機体が多いので、低壁の格闘機は(パイロットの格闘能力を上げていれば)ある程度の打撃力となります。しかし、射撃機の命中率はそれより見劣りするケースが多いということになります。
つまり、2壁2射編成の格闘戦艦削りの編成であれば、ノイエ・ジールを距離1攻撃で運用する余地があり得ますが、1壁3射で順当に射撃戦艦削りでやってきたPCにはハードルが高い……ということになります。
結論・GP03D & ノイエ・ジール発売はジオンに不利な修正である §
というわけで、GP03D & ノイエ・ジール発売という修正は、ジオンに不利な修正だと結論したいと思います。
HPもノイエは510、GP03Dは570と差があって、ノイエの方が不利だしね。
競合任務の結果によってGP03Dはノイエよりもずっと早く発売されてしまうという事実も加味すれば、その色合いは更に濃くなります。
個人的には、トーノ・ゼロ隊のパイロット達ではノイエ・ジールの真価を十分に発揮し得ないようだ……という結論を下したいと思います。たぶん、パーフェクト・ジオングを使っていた時の方がより良いバランスで戦えていたと思います。
とはいえ…… §
とはいえ、私が上手くノイエ・ジールを使えていたのかというと、それも全く自信がありません。ツボを突いた……という手応えもありません。もうちょっと上手くやる余地はあったと思います。
もうちょっと試行錯誤の余地があります。
