2006年09月24日
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とうとうやってしまったルフィ海賊団! 世界政府の旗を撃ち抜いて、宣戦布告!?

Written By: トーノZERO連絡先

名シーン(画像公開ポリシー)

ルフィは静かな声でそげキングに世界政府の旗の狙撃を命令する。そげキングは驚きを見せることもなく、静かに命令を遂行する。たかが数名の小海賊団が世界政府に宣戦を布告するという事態にうろたえて叫ぶのは、世界政府の者達ばかり。

 トーノZERO, THE BELKANアニメ感想家(笑)のアニメ感想を参ります。

 今日のワンピースの感想。

サブタイトル §

「サザエさんも秋祭り!!こち亀は30周年大活躍ワンピースも豪華2本立てスペシャル」

 として放送。

 TV番組表では以下のように表記

サザエさん4本立て「お父さんの愛情」ほか▽7:08こち亀「両津の浅草大作戦に南海キャンディーズも乱入!!」▽7:55ワンピース「ロビンの悲劇&ルフィ~オレ達は仲間だ!!」

 ワンピースとして実際に放送されたものは、以下の2エピソード。

「オハラの悲劇! バスターコールの恐怖」

「生きたいと言え! オレ達は仲間だ!!」

あらすじ「オハラの悲劇! バスターコールの恐怖」 §

 長老は、歴史から抹殺された古代国家が存在したと言います。

 研究が禁じられた空白の100年の間に、今の世界政府がその古代国家を滅ぼし、古代国家は真実を後世に伝えるためにポーネグリフを残したとします。

 スパンダインはバスターコールを発動し、海軍の軍艦が島を砲撃します。

 考古学者達は、本を湖に投げ入れて少しでも本を救おうとします。

 スパンダイン達は島から退去します。

 ロビンとオリビアは、ついに母娘として抱き合うことができます。

 オリビアは島に残り、サウロにロビンを逃がすように託します。

 サウロは、世界政府のやり方に疑問を抱き、オリビアを逃がして脱走した海軍中将であったことが明らかになります。

あらすじ「生きたいと言え! オレ達は仲間だ!!」 §

 ロビンは犯罪者の娘として避難船への乗船を拒絶されます。

 クザン(青キジ)の攻撃でサウロは身動きできなくなります。

 サウロは海軍の行動の正しさをクザンに問いかけます。

法を犯した者達を攻撃するのは1つの正義とするクザンは、世界政府の決定を支持します。しかし、サカヅキ中将が無関係の者達が乗る避難船を攻撃させ、船を沈めたことから考えを変え、ひそかにロビンを逃がすことにします。

 ロビンは島からただ一人生き延びます。

 そして、莫大な懸賞金を付けて指名手配されます。

 ロビンは必死に生き続けますが、ロビンと関わる人たちは誰もがロビンを政府に売ったり、様々な軋轢を生みます。

 ロビンの回想が終わり、現在に戻ります。

 ロビンは、ついに本音を語ります。ルフィ海賊団の面々がずっとロビンと一緒にいたら、きっといつかロビンを重荷に思う日が来るだろう。それがイヤなので、自分は死にたいのだと言います。

 スパンダムは、世界政府の旗を指さして、圧倒的な力を誇示します。

 ロビンの敵はそれだけ大きいということでした。

 しかし、ルフィはそげキングに旗を狙撃するように命令します。

 そげキングは淡々とそれを実行し、旗は燃え上がります。

 それは、ルフィ海賊団による世界政府への宣戦布告でした。

 あまりに巨大な敵と戦う意志を示したルフィ達に、ロビンはついに「自分は生きたい」という願望を口にします。

 ルフィ海賊団は、それを待っていました。

感想 §

 なるほど!

 サウロはもともと海軍中将で、世界政府のやり方に疑問を持っていたと。

 オリビアと出会って、ついにサウロは海軍に反逆したと。そして、皮肉にもオリビアの目的地であるオハラに、彼も流れ着いたわけですね。

 そして、興味深いのはクザンの行動です。彼は、正義の相対性を認識した上で、あくまで世界政府の正義を遂行しようとします。しかし、正義と言うにはあまりにも行きすぎた狂気の行動を目にして、ロビンを救うことにします。

 今回の内容に関して言えば、このクザンの存在によって、作品の奥行きがグッと大きく広がった感がありますね。サウロだけでなく、クザンのような人物が海軍に存在するということは、海賊と海軍が単なる善悪、敵味方という単純な図式で割り切れないことを示します。

 それは同時に、ルフィが命じてそげキングがやってしまった世界政府への宣戦布告が、見た目ほど勝ち目のない戦いではない可能性を示唆します。つまり、世界政府のやり方に疑問を持つ者が世界政府や海軍の中にもいる可能性があり、抗争の対立軸が空白の100年の真実に据えられた場合、彼らはルフィ達の側に立つかもしれないということです。

 事実として、今回の内容は、今この作品の中で起きている出来事が、海賊を取り締まる海軍という図式だけでなく、国家を滅ぼして成立した世界政府の歴史隠蔽工作を暴くか否かという図式にも進みうることを示してしまいました。つまり、自らが犯罪者であるという告発を受けた世界政府は、ルフィ海賊団に対して自らの絶対的な正義を主張し得なくなっているわけです。このような状況下で、どちらの仲間でもない第3者は、どちらを支持するか彼らの考え次第になったと言えます。

 実に面白くなってきましたね。

 そして、おそらく第1話からこの状況は用意されていたのでしょう。

今回の一言 §

 アイキャッチの愁いを含んだロビンの微笑が痛い。

 アイキャッチがこれほど本編と連動するのも珍しい?

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