2006年10月16日
川俣晶の縁側過去形 本の虫感想編 total 3909 count

ブラッカムの爆撃機―チャス・マッギルの幽霊 ぼくを作ったもの ロバート・ウェストール 宮崎駿 岩波書店

Written By: 川俣 晶連絡先

 これは凄い内容ですね。

 宮崎おやじは美味しいものをいくつも隠し持っている野郎ですが、こんな凄い小説を知っていながら、それを私には教えてくれなかったわけですね。(もちろん、知人でもないので教えるわけがない)

 ともかく、生々しい戦争を描いた児童文学です。

 生々しい戦争というのは、その場に生きていた人の日常が見えてくるようだという意味です。

 けして、悲惨さばかり強調して「これが戦争の真実だ」などと言うのとは違います。

 人間の良いところも悪いところも、全て公平に描いた作品と言えるでしょう。

 いや本当に良いものを読むことができました。

 宮崎さん、ありがとう!