ユジーン「さっそくだがグリイチくん」
グリイチ「え、なんで僕がグリイチなんですか?」
ユジーン「グリフィス・ワンの数字を日本語読みにして短くしてみただけだが……、気に入らなかったかね?」
グリイチ「そ、そんなことは……(本当はイヤだけど)」
ユジーン「では、今日はついに架空機のバトルロイヤル、MISSION SP Operation Xに参加するにあたって、君に初めての架空機のチューンを体験してもらおうと思う」
グリイチ「やった! ついにチューンの稽古をつけてもらえるねんですね! 初めての架空機というと、やはりアパリスですか!?」
ユジーン「うーん、惜しいな。アパリスではなく、アパチャイをチューンしてもらおうと思う」
グリイチ「あ、アパチャイ!? それってアパッチとかの間違いですか?」
ユジーン「いや、アパチャイはアパチャイだ。出番だぞアパチャイ!」
アパチャイ「アパパパ~ッ。アパチャイに任せれば泥船に乗ったようなものヨ」
グリイチ「戦闘機が喋ってるし……」
ユジーン「ん? ロシア語で考えないと操縦できない架空機の方が良かったかね?」
グリイチ「い、いえ。遠慮しておきます……」
ユジーン「ではさっそく、アパチャイでチューンを練習してみよう。まずはエンジンからだ」
グリイチ「それじゃ、まだ操縦が下手なので、手加減したエンジンでお願いします」
アパチャイ「アパパパ~ッ。アパチャイ、手加減って言葉、知らないよ。アパチャイが搭載できるエンジンは、超スクラム ジェット エンジンだけネ!」
グリイチ「安定性はゼロになるが、凄まじい最高速を誇るエンジン!? って、ぜんぜん手加減無いよ~」
アパチャイ「アパパパ~ッ。手加減ってナニ~? 乗りこなしてしまえば最強だヨ!」
ユジーン「次はウィングをチューンしてみよう」
グリイチ「それじゃ、せめて安定性を上がられるウィングを……」
アパチャイ「アパパパ~ッ。アパチャイが搭載できるウィングは、超軽量エルロンだけネ!」
グリイチ「安定性はゼロになるが、凄まじいロール性能を発揮する!?」
アパチャイ「一度ロールさせたら、3回転はしないと止まらない最強のロール性能ヨ!」
グリイチ「目が回りそう……」
ユジーン「次は装甲だ」
アパチャイ「アパパパ~ッ。装甲ってナニ? 当たらなければどうということはないヨ」
グリイチ「何ですか、それは~~~っ。こっちは初心者で、敵弾を避けきれないからチューンしたいんですよ!」
ユジーン「次は武装をチューンしてみよう」
アパチャイ「アパパパ~ッ。アパチャイが搭載できる武装は、超高威力ミサイルだけネ! なんと通常ミサイルがLSWMになるヨ!」
グリイチ「凄いじゃないですか!」
アパチャイ「でも通常ミサイルの搭載数が2発になってしまうヨ」
グリイチ「それじゃ数が足りないよ!」
アパチャイ「問題ないネ。機銃弾は800発撃ち放題ヨ」
グリイチ「だから初心者で機銃を当てられる腕がないんですって……」
ユジーン「最後はコクピットだ」
アパチャイ「アパパパ~ッ。アパチャイにはコクピットは無いネ! アパチャイ、自分で自分を制御する無人AI機だから人間のパイロットが乗る余地は無いね」
ユジーン「うむ。その通りだ。ACE COMBATシリーズでアパチャイに乗れるのは、おそらくACE COMBAT 3の主人公やディジョン達だけだろう」
グリイチ「それじゃ僕は自分が乗れない機体をチューンしていたんですか!」
ユジーン「だってほら。架空機のチューンの稽古を体験してもらうとは言ったけど、架空機で飛ばすとは言っていないし……」
グリイチ「がっくし」
アパチャイ「アパパパ~ッ。グリイチ、さっそく模擬戦をやるヨ。手加減って知らないけどネ」
グリイチ「ひ~っ」