2007年04月25日
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MODELAのワークプレートは作業プレートではなく加工品を固定するプレートなのか?

Written By: 川俣 晶連絡先

 以下の文章を見て、「ワークは加工品」という表現が気になりました。

 そういう用語の使い方に心当たりがなかったので。

WBS のワークって

より

機械加工を知ってるもんにとっては、 ジグ (jig) に固定されてるワーク (加工品) ってモノがあるのはあたりまえなので。 ソフトウェア業界用語では成果物って意味にもなるだろう、 ってのはすごく分かりやすかったりするのですが… f(^^;

 まず、ジグという言葉は、様々な模型工作等の分野で一般的に見られる言葉なので、良く分かります。

 問題は、加工品という意味での「ワーク」ですが、(どこかで見た可能性はあるにせよ)心当たりがありません。

ワークプレートは加工品を載せるプレートか? §

 機械加工に最も近そうな私の所有するデバイスとして、Roland DGのMODELA MDX-3のマニュアルを引っ張り出してみました。

 その結果、切削素材を載せる「ワークプレート」というパーツは、単なる「作業プレート」と解釈するよりも、上記の「加工品」という意味を使って、「加工品を固定するプレート」と解釈するとより分かりやすいことに気付きました。

ところがワークという言葉はない §

 しかし、MODELA MDX-3のマニュアルをざっと眺めてみましたが、ワークプレートという言葉はあっても、ワークという言葉は一切使われていません。

 ちなみに、このあたりを見ると、ワークという言葉も使われていますが、マニュアルにはありません。

 素人が趣味で使うこともあるデバイスということで、あえて「ワーク」という言葉は排除して、素材という表現に置き換えているのかもしれない……と感じました。

 もし、そのような配慮があるとすれば、それは成功だったのだろうと思います。

 とりあえず、多くの人が用語に引っかかることなく、素直に切削を楽しめたわけですから。

 (ってことは逆に言えば、ワーク=加工品というのは機械加工のプロだけが使う、かなり狭く限定された範囲の用語で、その狭い世界から外に持ち出すのは「うかつ」と見るべきなのだろうか?)