読み始めると異様に面白く、途中の中断を挟んで最後まで一気に読み切りました。
何せ、暗号通信の解析と、技術開発の話ばかりで、一発の銃弾も飛び交いません。
しかも、暗号通信の解析は暗号の解読ではなく、解読できないのでコールサインから様々な情報を推理するだけ。技術開発も、技術開発の失敗や敵国ではなく同胞が対立する話で、面白い。
これですよ。
どれほど凄い兵器が、敵をなぎ倒して日本に勝利をもたらそうと、そういう小説には意味がありません。
そうではなく、異常状況下でそれでも前向きに苦悩する人間を描いてこそ、面白い小説になります。そういう意味で、このシリーズも立て直された感じがありますね。
うん、買って良かった。