チョッパー「それにしても、チャーリー11は凄かったな」
グリム「はい。本当に何をしでかすか分からない怖い人でしたね」
ナガセ「でも、娘のために親身になっているいい父親よ」
カーク「ちがーう」
チョッパー「か、カーク!? おまえ、今喋ったのか!?」
グリム「チョッパーの飼い犬のカークが……」
ナガセ「喋った!?」
カーク「ついに私が喋るときが来たのだ。フォネティックコード+ナンバーのパトカーでカークと来れば、もう理由は分かるだろう?」
チョッパー「わからねえ」
グリム「ぜんぜん」
ナガセ「私も」
カーク「仕方がない。ならば説明する。フォネティックコード+ナンバーのパトカーといえば有名なのは、特捜隊アダム12だ。アダムがフォネティックコードのA。ちなみに、チャーリー11のチャーリーはCを示す。ノイズ混じりの無線通信でも聞き間違えないための冗長な言い方という奴だな。空軍のパイロットならそれぐらいは分かるな?」
チョッパー「ああ。俺達も、そういうのは使うしな」
カーク「で、アダム12の続編ではないが、なぜか続編のようなタイトルで放映されたのがパトカー・アダム30だ。原題はT.J.Hookerだから、本当は全く違うタイトルというわけだ」
グリム「T.J.フッカーですか? それ、どういう意味ですか?」
カーク「主人公の名前だ。警察学校のベテラン警官で、若者をビシビシ鍛えている。ちなみに、俳優はウィリアム・シャトナー。ここまで言えば、もう分かるな?」
グリム「分かりました!」
チョッパー「冴えてらっしゃるようじゃないか。で、何だ?」
グリム「チョッパー中尉! 電子戦機です!」
カーク「ちがーう! レナード・ニモイといえばミスター・スポック、ディフォレスト・ケリーといえばドクター・マッコイ、そしてウィリアム・シャトナーといえばカーク船長だろう!」
一同「カーク船長!? TOS?」
カーク「TOSってゆーな。宇宙大作戦か宇宙パトロールと呼べ!」
チョッパー「分かった分かった。クラ……じゃなかった、宇宙大作戦のカーク船長ね」
カーク「やっと分かったか。つまり、この犬のカークこそが本当はカーク船長であり、そして若手警官をビシビシ鍛えたT.J.フッカーであり、チャーリー11も私がかつて鍛えた若者だったのだ」
グリム「やっぱりこれは……」
ナガセ「嘘よね」
チョッパー「だな。どう考えても犬が船長はありえねえ」
グリム「猫の駅長ならいますけどね」
カーク「突っ込むところが違う! これは真実なのだ」
ナガセ「これが本当ならどうする?」
チョッパー「そりゃ決まってる」
グリム「そうですね」
ブレイズ「うん。カークには、あれだけお騒がせな警官を育てた責任を取ってもらおう」
カーク「おい、ちょっと待て。何をするんだ。誰か助けてくれ。チョッパー、ジュネット! うわー、ワンワン!」
ナガセ「ちょっと可哀想かも」
ブレイズ「じゃ、戦争が終わったら無人のサンド島に放置の刑にしよう」
……ついにエンディングでただ一匹だけサンド島に残るカークという謎が解けた! (←勘違い)