全く個人的なことを言えば。H.A.W.Xのストーリーは、Mission08 ユリシーズの中盤から突如としてかなり感情移入が困難になって行きます。
つまり、アルテミス所属の主人公が、突如としてアルテミス艦隊を攻撃してしまうところがかなり唐突すぎます。
その根拠は「アメリカ軍と戦うことは契約にない」です。しかし、これはどうも屁理屈のように思われます。あくまでビジネスをビジネスライクに遂行するアルテミスですから、その当たりに手抜かりがあるとは思えません。
そもそも、直前まで友軍として戦っていた味方が、突如敵軍に変わることは珍しい話ではなく、それに対応することも軍人の責務の1つでしょう。
しかし、リーパー隊はそれができなかったわけです。
結局のところ、故郷、古巣を敵にまわせなかった、というだけの話ともいえます。
ですが、所属組織を裏切るという罪悪感は無いようです。
ということは、リーパー隊の立場から見ると、アメリカ軍は常に正義でありそれを裏切ることは全て「悪」であるとも解釈できます。
これは、更に考えれば、H.A.W.Xが想定した対象プレイヤー層が、「アメリカ軍イコール常に正義」と認識している「一般的アメリカ人」だとも考えられます。
とすれば、アメリカ軍どころか、自国軍ですら常に正義とは信じられない一般的日本人に感情移入できないとしても、ある意味で当然と言えます。
それにも関わらず遊べる理由は §
最終的に、それにも関わらずH.A.W.Xが遊べるのは、結局リーパー/ホークス隊の価値観が報酬のために仕事をするプロフェッショナルの一線を踏み越えないからでしょう。
そのプロフェッショナリズムは理解できます。