以前、たまたま偶然に発見したものです。
英語版のWikiPediaにBattle of Tokyo Bayというものがあります。この記述の内容は以下のようになります。
- July 22, 1945の夜である
- 東京湾にアメリカの駆逐艦部隊が侵入して日本と交戦した
- 第2次大戦の最後の水上戦闘である
- アメリカ側駆逐艦9、日本側駆逐艦2、輸送船4
- アメリカ側損害なし。日本側、輸送船1沈没、輸送船3に被害、駆逐艦2が被害か座礁
ところが、奇異なことにこのエントリは英語、Bahasa Indonesia、中文だけで日本語版にはありません。また、いくら検索しても日本側の情報としてこの海戦は出てきません。昭和20年7月22日や23日で出てくるのは空襲の話だけです。
なぜだろう? §
交戦当事国の双方で認識や戦果が食い違うことはよくありますが、1つの戦闘がまるまる取り上げられないのはかなり特異だと思います。
何があったのでしょう?
- 終戦直前で日本は混乱していて資料が残らなかった
- 日本側は空襲でやられたと思っていただけで海戦とは認識していない
- そんな戦闘はそもそも無かった
ちなみに、昭和20年7月22日であれば日本軍はまだまだ本土決戦をやる気満々だったはずなので、敵艦船が東京湾に入れば夜とはいえ記録が無いとも思えません。
感想 §
アメリカの嘘という可能性もあるし、日本の嘘(情報秘匿)という可能性もあります。嘘ではなく錯覚で、当事者は真実と信じている可能性もあります。だからこそ、歴史は面白いとも言えます。特に戦争の歴史は真相を見いだすのが難しいと言えます。あるいは、違いを見いだすことが文化の違いを示すとも言えます。
2009/12/11追記 §
驚きの真相はこちらへ
日本側にもあった「第2次大戦の最後の水上戦闘」の記録!!