2010年02月22日
川俣晶の縁側過去形 本の虫ネギま!を読む total 4043 count

29巻・続々々々々・苦悩あるところに魂が宿るのならば

Written By: 川俣 晶連絡先

 この話はもう終わりだったと思いましたが、ちょっとだけ続きます。

苦悩あるところに物語があり

物語あるところに意志がある

・・そして意志がある物には魂が宿る

 これは一種の「構造論」であり、通常は表出しない構造です。

 しかし、ゴーショーグンの以下の状況では表出しています。

  1. 悪の組織ドクーガは巨大ロボット・ゴーショーグンに負けていた
  2. ゴーショーグンの必殺技であるゴー・フラッシャー・スペシャルをターンフラッシャーで反射することで封じ、更に敵自身の必殺武器で敵を倒そうと思った
  3. ゴーショーグンは自身の必殺技を浴びてしまった
  4. しかし、なぜか壊れない
  5. その上、操縦者が何もしていないのに、勝手にゴーショーグンが動き出して敵を倒してしまった
  6. ゴー・フラッシャー・スペシャルとは実は破壊兵器ではなく、メカに意思を持たせる光線だったのだ。悪のメカが浴びると自爆してしまうが、正義のメカが浴びると悪を倒してしまうのだった

 これは以下のようにまとめられます。

  1. ゴーショーグンに負けることで苦悩があった
  2. その苦悩がターンフラッシャーで逆転するという物語を産み出した
  3. しかし、その物語はゴーショーグンに意思を持たせた
  4. 意思を持ったゴーショーグンには魂が宿る(かのように見えて行動する)

余談 §

 ところで「敵自身の必殺武器で敵を倒そうと思った」というのはネギのラカン戦を連想させますね。

余談2 §

 同じような方法論でイデオンを解釈してみせる、というのもありかもね。

UQ HOLDER