2010年07月17日
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感想・映画「借りぐらしのアリエッティ」その2・ドボク系リアリティ編

Written By: トーノZERO連絡先

 というわけで、2つに分けた2つめに感想行きます。本当は行っちゃいけない世界かもしれませんよ。はははは。

伏線 §

 まず映画冒頭で逆U字の自動車進入禁止の柵がある道路に車が入っていきます。道路は下りで、下った下に柵があります。この柵は、河川水路の跡を埋めた道路を自動車進入禁止にする場合や、川沿いの道を歩行者と自転車専用として自動車を入れない場合などに見られます。ここでは、下り坂の先にあるので、おそらくその先に川があり、この坂の下に川沿いの道があるのでしょう。坂の下に川があるのは地形的な定番です。人口水路なら坂の上もあり得ますが、自然の河川なら坂の下です。

 つまり、このシーンは川の存在を暗示する描写であり、ラストが川のシーンで終わる伏線です。川はけして遠くありません。小さい人が歩く距離として過大であるというだけで、人間が走ればあっという間に到着できる至近距離です。

屋敷と涯線 §

 次に、舞台となる屋敷ですが、やや傾斜した土地であり、高低差があります。最初に車で屋敷に入るときに傾斜を上がります。建物はやや高い場所にあり、そこから傾斜しつつ下の方に池があります、

 この屋敷はもともと江戸時代の屋敷の跡という可能性があり、その場合、池があるのは定番です。そして、池は河川に接続しています。天然の水源となる池か、人造の池かは分かりません。

 そして、別れのシーンは崖線の上です。これも川があれば定番です。眼下に家が見える高い崖は大型の河川があれば定番です。

 舞台が小金井であるなら、おそらく川は野川でしょう。

江戸東京たてもの園的なリアリティ §

 西洋風でありながら瓦屋根であったり、他には窓の錠前の描写など、「やや古い屋敷」のリアリティが見事です。これは「江戸東京たてもの園」的なリアリティと言っても良いと思います。さすが、同園に協力したジブリの作品です。

というわけで §

 この映画は、足で歩いて手を動かすリアリティに満ちていると思います。頭でっかちに頭で考えているだけでは良く分からないかもしれませんが、高低差を歩いて把握するためにてくてく歩き回ったりするこちらには良く分かりました。これは、どこまで意識的であるかが分かりません。単に具体的なモデルをロケハンして忠実に描いただけかもしれません。しかし、川の存在が最初から示唆されていると把握して見る場合と、そうではない場合ではかなり印象が違うと思います。

まとめ §

 というわけで、地形と高低差の意味を意識しがら見ていたら、意外にも面白かったぞ。というか、意外にも筋が通っていたぞ。

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