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2010年09月25日
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ヒーローマン論

Written By: トーノZERO連絡先

「ヒーローマンが最終回だったので、一言まとめよう」

「わざわざ特定の番組で語ろうなんて珍しいね」

「肯定的な側面と否定的な側面があるが、いずれも飛び抜けてでかい」

「先に否定的な側面を聞いておこうか」

「宇宙からの侵略者が来て、それを倒すという話はやはり安直で軽い。世界が狭いといってもいい。やはり子供だまし的な感覚はあるだろう」

「ははは。かなり手厳しいぞ」

「ところが、お手軽な宇宙からの侵略者が全く出てこないエピソードも多い。敵は同じ人間のドクターミナミになる。あるいは、凄く好意的な政府のエージェントから逃げることもある。ここは面白い」

「そうか」

「更に主人公が理想とするヒーローは父親だが、これもあくまで炭鉱夫あり、炭鉱の事故で死んでいる」

「人間の世界の話ということだね」

「更に言えば、最後に主人公がワシントンを走っている姿がTVに写ったとき、姉は怒るんだよね。一緒にいた、デントン、サイ、リナに「知ってたのか」と本当に怒るんだが、3人は返事ができない。本当に知っていたからだ。こういうドラマがあるから見応えがあるとも言える」

「じゃあ、悪い宇宙人はそういうドラマを盛り上げるためには必要だったということ?」

「話を巻き戻そう。悪い宇宙人論だ」

「うん」

「悪い宇宙人がやってきて、地球は美しいから欲しいと思う。だから侵略する。これが基本的なパターンだ」

「そうだね」

「そのパターンはあまり逸脱しない。ヤマトのガミラスになると、あっさり逸脱して地球全土を放射能まみれにしてそれを快適と思うらしいけどな」

「でも、例外は少なそうだね」

「でもさ。この敵は違うんだ。星を食って地球を壊して立ち去ろうとする」

「そうか。地球が美しいかは関係ないんだね」

「美味しいから食うだけだろう」

「なるほど。それはかなり人間の発想じゃないね」

「宇宙人の発想は人間とは違うという前提に立てば、正しい宇宙人像だろう」

「そこは肯定点?」

「そうかもしれない」

「他には?」

「実は登場人物の配置も特異的なのだ」

「というと?」

「主人公の相棒のサイ。実は足が不自由だ。でも、そんなことはほとんど意識させない」

「ハンデは道具で乗り越えて意識させないってことだね」

「いい奴だから友達になる、という以上の要素はない。身障者でもね」

「なるほど」

「ヒロインの兄貴のウィルというのも実は特異的だ」

「子供っぽい功名心で暴走してつかまって改造されちゃうんだね」

「でもさ。普通の特撮のヒーローものだと、敵を倒すとなぜか元に戻るんだよ。でも、ウィルは戻らない」

「まあ普通は敵を倒したぐらいで元には戻らないよね」

「幻覚とか暗示なら解けることもあるだろうけどね。でも、肉体の改造はそれと違う」

「なるほど。敵を倒すだけで元に戻る方がおかしいわけだね」

「そうだ。そういう意味では肯定的に前向きに進んでいると思うよ」

「なるほど」

「というわけで、主人公ジョーイは、身障者の友達と変人の科学者とチアガールのヒロインを連れて、政府関係者の話が分かる兄さんに便利に使われるわけだ」

「それで話は終わり? まとめに入る?」

「いやいや。最大の特徴はそこではない」

「何が最大?」

「顔を隠さないんだよ」

「え?」

「いいかい。ヒーローはたいてい顔や正体を隠すんだ。スパイダーマンなど顔を隠すヒーローは多い。日本でも変身で別人になる。スーパーマンは顔を出しているが、正体がクラーク・ケントだとはみんな気付かない」

「そうか。主人公は最後までセンターシティーのジョーイさんなのか」

「ヒーローマンも、玩具から等身大になるだけで、あくまで最初から最後までヒーローマンの顔なんだ。変身も変形もしない」

「なるほど」

「そして、主人公はロボを戦わせる制御者、コントローラーではない。戦場を一緒に走って、バリアでヒーローマンを守ったりする存在でもある」

「そうか。それは今までのヒーロー像とは違うね」

「うん。じゃあまとめよう」

「そうしてくれ」

「ヒーローマンの特徴は、顔を隠さないことにある。正体を隠さないといってもいい。いや、もちろん正体がばれないようにする話はあるのだが、システム的に正体不明のヒーローにはなれないのだ」

「だから正体がばれちゃうわけだね」

「そして、人間が人間のまま戦場に立つ」

「なるほど」

「そして、ヒーローマンは語らないが目で語る。雄弁なんだ」

「なるほど。単なるロボでも、使役される魔物でもないってことだね」

「更に言えば、珍しく長い時間を掛けて作られている。『スタン・リーは「21世紀のまったく新しいスーパーヒーローを作り出すべく4年間を費やした』のだそうだ。WikiPediaによればね。粗製濫造のアニメではない」

「なるほど」

「結局、問題は日本独自でこういう新しいヒーロー像を造れず、スタン・リーというアメリカの有名人の力を借りねば作れなかったことにあるのかもしれない」

「硬直的ってことだね」

「いつまでも戦隊だ、ライダーだとやっているだけではね。やはり足りないよ」

「なるほど」

「マスクを外して最後まで素顔で勝負しないと」

「昔は、ライダーマンとか、顔が少し見えるマスクもあったよね」

「でも、見える範囲が増えては行かなかった。全体を覆ってしまう方向に進んでしまった」

オマケ §

「『スタン・リーのコミックのキャラクターは、イニシャルが同じであるという特徴がある』」

「え?」

「WikiPediaにそう書いてあった」

「うん」

「で、ヒーローマンの主人公の名前はジョセフ・カーター・“ジョーイ”・ジョーンズ」

「見事にイニシャルがJとJで同じってことか?」

「そこで思い出した」

「何を?」

「JJといえば赤い光弾ジリオンだ」

「あれは珍しく最後まで顔が見えるアニメだったね」

「一応パワードスーツ的なトライチャージャーはあるんだが、だいたい途中で壊れてしまい、最後は生身で戦う」

「そうだね。かなり特異的だね」

「でも継承されなかった。あの路線はこれ1つといっていい」

「新しいヒーロー像を造り損ねたのかな」

「それ以前に、アニメを作りすぎて1本1本に印象を残せないのが悪いだろう」

「やはりそこか」

「アニメとか特撮とかさ。そういうのは1日に1本もあれば十分だよ。選択の余地を提供するとしても1日2本でいい。いや、それでも多いぐらいだ」

「そういう意味で2010年10月時点でまだ多いね」

「うん。多い。しかも、土日に集中しすぎ。だから1日に何本も見る日ができてしまうが、2本見ると2本目が1本目の印象を上書きしちゃう」

「1本目が不憫だね」

「2本目も印象がぼやけちゃうから歓迎できるわけでもない」

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