2010年11月17日
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続々々々・パソコン雑誌戦線に異状有り?

Written By: 川俣 晶連絡先

「というわけで、本屋のパソコン雑誌コーナーのウォッチングの続きだ」

「まだ続いてるの?」

「けっこう興味深い変化があったのでね」

「どんな変化?」

「府中の巨艦店のパソコン雑誌売り場の傾向が変わった」

「どんな感じ?」

「iPad/iPhone本の本奔流が止まり、雑多なテーマの集合体になった」

「iPad/iPhoneブームの終焉ってことかな?」

「iPad/iPhoneムックのブームが完全に収束したってことだろう」

「なるほど」

「依然としてMacを含むアップル製品の雑誌とムックはやや多い感じはあるが、もう圧倒的ではない」

「iPad/iPhoneは一過性のブームで終わってしまったのかな」

「少なくとも本屋では単なる一過性のブームでおわったみたいだな」

Back to the Mac §

「良く分からないが、AppleがBack to the Macというイベントを今やる理由がなんとなく分かる状況だ」

「そうか。ブームが終わったら手堅く忠誠心の高い信者相手に堅実に売れるMacに戻るということだね」

「ブームはマスコミが支持してくれるが、持ち上げて突き落としかねないからね」

「原点に戻れってことか」

「もっとも、MacがAppleの原点と言えるかは難しいけどね」

「というと?」

「初期のAppleを飛躍させた原動力となったApple-][が顧みられることは全くないみたいだからだ」

「ははは。今時のAppleユーザーはそんなパソコン見たこともないだろう」

「ま、WindowsユーザーだってAltair-8800を見たこと無いだろうけどな」

「IMSAIもな」

というわけで §

「このへんでパソコン雑誌売り場のウォッチングも終わりかな」

「傾向が拡散してしまうと、もう傾向そのものが読みにくくなるものね」

「また別のブームでも起これば別だけどね」

「一応まとめとして何か言ってくれよ」

「うん。とりあえず、本屋のパソコン雑誌売り場のラインナップは実際のシェアとは比例しないことが良く分かった。どちらかといえば、期待感とかブームに連動するという要素が大きい。それから、情報に飢えている層に手厚いのかも知れない。それは多数派層ではない層の存在感がより大きく出るということだ」

「なるほど」

「あとは、印刷業界と出版業界に浸透しているAppleブランドの製品も強く出やすいかな」

「そうか。直接つながってるものね」

「だから、ユーザーシェアと違う傾向が出やすいという意味でウォッチングしていると面白いが、その印象を鵜呑みにすると危険でもある。特にビギナーはね」

「実体のシェアを誤認しかねないわけだね」

「実際は少数派のMac信者とかLinux信者がそれなりに大きいマスのような錯覚も与えかねない」

「本屋にとってのニーズはけっこう大きいのかもね」

「うん。本屋にとってのニーズはね。でも、一般人のニーズと同じか分からない」

「そこを見落とすと大変ってことだね」

「結論がでたようだからこれで終わるか」

「お疲れ。じゃ、映画館行こうか」

「まじっすか。紙兎ロペの見過ぎっすよ、先輩」