「というわけで、ジュニアシネマ文庫版SPACE BATTLESHIP ヤマトを読み終わったぞ」
「前回の文庫とは何が違うの?」
「いい質問だ」
- 作者が違う
- 細部がかなり違う
- こっちは総ルビ
- 低年齢層を意識した内容だが、妥協はしてない
- 写真が多い カラー写真入り登場人物紹介もある
「もっと分かりやすくまとめてよ」
「そうだな。じゃあ総論をまとめよう」
- 泣ける良い小説という意味では、こっちの方が上。凄く出来がいい
- まあ後発なら良くなって当然だがな
- 前の小説の各種弱点はよくフォローされ、改善されている
ネタバレあり感想 §
- 前の文庫はミリタリー描写が甘い感じだったが、それが払拭されている
- 島次郎の描写は、かなり簡素になっている
- そんなこと言ったってこんなもの扱うのは生まれて初めてなんだ。という古代の台詞はアニメで最初にショックカノンを撃つ時と趣旨が似ている
- 特別に美味いスープとは言わない佐渡先生。でも、ワープが分からないのは同じ
- 「バカめ」沖田が古代に言うぞ
- 安藤の伏線あり。
- 古代と島が一緒にレバーを握る。これもアニメ版にあった展開だが、出てくるタイミングが違う
- 岩の間を機体が飛ぶ。ACE COMBATでやりたいミッションだね
- ガミラス都市の一部(建物)がとんでくる。違うようで、アニメ版と同じ構造
- 屈辱を忘れないデスラー。アニメ版とデスラーの意味が違うのに、ここはまさにデスラーらしいデスラー
「というわけで問題は差異の源泉がどこにあるかだ。元にしたシナリオのバージョン違いなのか、作者の独自解釈なのか」
「なるほど、それによって途中の企画案をノベライズを通して推測する手がかりにできる可能性もあるわけだね」
「ま、あくまで可能性に過ぎないわけだがな」
オマケ §
「似ているようで微妙に違うノベライズが複数あるのも、実にヤマトらしい状況だ」
「なるほど。確かに」
「だからたった1人の人気作家に依頼して1本だけ出すのではない、という点でもある意味で関係者の思い入れの深さを感じさせる。そもそも、昔のヤマトだって人気作家未満の作家がかなり含まれる。大物は後から出てきた冒険小説等だけではないかな」
「ちょっと待て。だとすると、ノベライズはこれで終わりではないかもよ」
「第3,第4のSPACE BATTLESHIPヤマトの小説が出てくる可能性も否定できない」
「ヤマト世代の人気作家が実はヤマトには凄い思い入れがあるんだとか言って書きそうな状況はあり得そうだね」
オマケ2 §
「というわけで、TOHOシネマズ府中のサイトでは、既に12/1の席がリザーブできる」
「ほほう」
「しかも、ヤマトの8:45からの初回、半数までは行ってないがかなりの席が既に埋まってる」
「けっこう勢いがあるね」
「朝から予約が可能になって午前9時頃の話だぜ」
「うわ。それは凄いな」
「こちらも、初回で行くか2回目で妥協するか、早急な決断が要求されている」