2010年12月01日
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「分水」の正しい用語の意味とは何か

Written By: 川俣 晶連絡先

 実は、ああそうかと思ったことがあります。

国分寺村分水と二支 野川用水のこと(私論)より

当時、全ての分水(権)=人工水路(を造る)というわけではなく、分水権とは玉川上水から得られた水を、各種インフラ(自然河川含む)を通じて使用するための水利権のことであり、現在に名残る○○○分水、○○○用水、と呼ばれる全てがそれ専用の人工流路ではないということなのです。

 このことは、実は以下の2つの状況を明瞭に説明してくれます。

  • 下高井戸分水のある箇所から下流はおそらく自然河川であること
  • 北沢川と烏山川は玉川上水に近い部分で相互に接続してしまい明瞭に分離できない

 分水を「権利」だと思ってしまえばこの状況は何の不思議もありません。自然河川に接続する水路だけ作っても「分水」だし、使用権のある水を得るための径路が別々の分水が1つの水路であっても構わないことになります。逆に、権利を持った量を得るなら、そのための径路が複数あっても良いことになります。

 自分ももうちょっと頭をたたき直して考える必要がありますね。

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