「参った」
「何があった?」
「戦隊で感動できる日が来るとは思わなかった」
「戦隊で感動?」
「ゴーカイジャーの面白さは半端じゃない。それは既に分かっていたことだ」
「うん」
「ところがさ。それでもまだ十分ではなかったのだ」
「というと?」
「海賊戦隊ゴーカイジャー 第11話『真剣大騒動』を見てうなった」
「どうして?」
「まず、ボケと突っ込みが鋭い。シンケンジャーの真のシンケンレッドだった姫と家老が出てくるのだが、姫の家老への突っ込みがぴたっと決まって見事。お笑い合格」
「そうか。お笑いで合格か」
「と思ったら殺陣が凄い。その突っ込みを完全に果たした姫が剣劇アクションまでダイナミックにこなしてくれる」
「ええ、お笑いだけじゃないの?」
「こなすだけではない。中身も水準が半端なく高い」
「高いのか」
「ゴーカイジャーが変身するところも、1人1人戦闘員と戦闘しながら変身の見せ場を作っていく。かなり凝っている。力も入っている。子供向きとしてなめて作れる水準じゃない」
「かなり褒めてるね」
「それが感動したって事だ」
ファッションの問題 §
「ゴーカイジャーはファッションも普通の戦隊以上に落ち着いた普通の服装になっていて、しかもキャラクター性を出している。ピンクなんかまさにお嬢様っぽい服を着ているし。でも、そのファッションのまま長いスカートを閃かせながらアクションするのだ。大した見せ場だ。アクションの前に変身して誤魔化したりはしない」
それにつけてもおれたちゃなんだろう §
「しかし君はどこに行くのだい?」
「ははは。そいつは俺にも分からない」
「しかし、かなり変わったぞ」
「戦隊など見なくてもどうということはない、という時代はもう終わった。それだけは確かだ」
「見ると見ないの境界線にあったゴセイジャーと違うって事だね」
「ゴーカイジャーはもう面白いと凄く面白いの境界線上にある」
「凄いね」
「実際、この第11話には、意外性のある動きをこれでもか、これでもかと繰り返し入れてくるしね」
「見て飽きないってことだね」
オマケ §
「そうそう。敵の司令官のお笑い担当っぷりもいいしね」
「お笑い担当か」
「いつも楽しませてくれる」
「そんなにか」
「馬鹿息子司令官が我が儘放題で暴れてるから、たった5人の海賊風情で地球を守れるわけだね」