「SPACE BATTLESHIP ヤマトは実はさらばリメイクではないか、という話は既に言ったね」
「うん。行った先は本当にテレザートみたいだしね」
「でもさ。もう1つ見つけてしまったのだよ」
「えっ?」
「魔法先生ネギま!34巻。骨格がまんま『さらば宇宙戦艦ヤマト』って感じだ」
「ええっ?」
「34巻の感想文に書いた一覧を再掲しよう」
- 過剰にドラマチックに死にすぎる仲間。でも少しは残る
- 勝ったと思ったら隠された真の敵
- 最大の敵だった男がなぜか敵を撃ってくれる
- 決戦の前に、わざわざ敵の前面に出る
- 敵の情報をくれる敵
- そこにいないはずの人がずらりと並ぶ。死者も生者も含む
- そこにいないはずの人が説教してくれて、戦えという
- 最後に一緒になってくれる謎の人物 (テレサと墓所の主)
「わははは。似てる似てる」
「ヤマトファンが読んだからきっと分かる構成のオンパレード」
「肯定していいのか否定していいのか微妙な話だな」
「うん。肯定するにしても否定するにしても一読するとそれなりに時間をつぶせると思うぞ。ヤマトファンなら」
ポイントは「さらば」 §
「ここで問題はネギま!34巻を肯定するか否定するかではない」
「じゃあなに?」
「なぜ『さらば』的構成や価値観が復活するのか、ということだ」
「うーむ」
「SPACE BATTLESHIP ヤマトもそうだけど」
「なぜだろう」
「1つには作り手の世代的な問題があると思う」
「というと?」
「SPACE BATTLESHIP ヤマトの山崎監督は1964年生まれ、ネギま!の赤松健氏は1968年生まれ。ちょうどさらば公開の洗礼を受けている世代だ」
「そうか」
「でも、年齢は高すぎない。あんな特攻賛美の右翼アニメのどこがいいのだ、とひねくれるには早すぎる世代だ」
「うーむ」
「でも同じ世代の人は他に大勢いるし、彼らにしてもいつも『さらば』を意識した作品を作ってるわけじゃない」
「なら、他に何か理由があるのかな?」
「あればそれを知りたいと思うよ」
「現時点では何かアイデアはあるかい?」
「無いな」
『ヤマトの子ら』論 §
「そういえば、1つだけ気付いたことがある」
「なんだい?」
「ヤマト2のロマンアルバムをあらためて見たとき驚いたのだが、対象年齢が低い」
「えっ?」
「おそらく、ファン層の世代交代と低年齢層化があったのだと思う」
「本当に?」
「もちろん、理由はある」
「どこに?」
「パート1は、実はほとんどの人が見てない低視聴率番組だった」
「再放送で火が付いたんだよね」
「だから、ワンテンポ遅れてきた者達から見ると、パート1は『ぼくらのヤマト』じゃなくてお兄さんお姉さんのヤマトなんだ」
「そうか。でもヤマト2の荒波は最初から受け止めることができたので、それが『ぼくらのヤマト』になるわけだね」
「うん。だからファン層の低年齢層化が必然的に起こる」
「なるほど」
「しかし、2の前にあった『さらば』の立ち位置も似たようなものではないだろうか」
「えっ。そうか、さらばも『ぼくらのヤマト』になれるんだ」
「そうなると、パート1よりもさらばを原点として、そこに戻る動きが本格的にあり得るのかも知れない」
「でもそれは可能性を指摘しているだけで、今ここで戻る理由にはなってないよ」
「そうだね。そこは謎だ」
オマケ §
「『ヤマトの子ら』って『沖田の子供達が行く』のもじり?」
「いや、むかしハインラインに『メトセラの子ら』というのがあってねえ。もうどうでもいいけど」
「そうか」
「あと、EEスミスに『レンズの子ら』ってのがあってねえ」
「こらこら」
「でも、『子ら』でGoogleさんに聞いたら第1候補は『ゴーゴー五つ子ら・ん・ど』だった」
「どこが『子ら』なんだよ」
「だってほら。 ゴーゴー五つ『子ら』・ん・どだし」
「意味ねえ」
オマケ5 §
「ヤマトも復活編で双子が出た以上、五つ子が欲しいね」
「出してどうするんだよ」
「ヤマトの弱点は登場人物が多いことだ。ドマニア以外には覚えきれない。桜井と言っても誰それという人は多いだろう」
「そうか。五つ子なら1人覚えるだけで5つの部署のスタッフの名前が……。ってそんなわけあるかい」
「名前はいっそ番号で」
「長男は一(はじめ)かい」
「末っ子は十三(じゅうぞう)」
「出たった。沖田艦長13人子の末っ子説」
「ついでに沖田艦長浪速出身説」
「それは浪速十三」
オマケの子ら §
「レンズの子らって意味不明だよ」
「レンズが子供を作るんだよ」
「それが意味不明だっての」
「レズセックスならぬレンズセックスで」
「もっと意味不明だ」
「もちろん嘘だけど」
「嘘なのかよ」
オマケの子ら2 §
「メトセラの子らって、聖書に出てくるメトセラさんの子供?」
「そうそう。で、メトセラの孫が有名なノアさん」
「ノアさんか」
「ブライトとも言うけどね」
「なんか違うぞ」
「全部嘘だけどね」
オマケの子らIII §
「メトセラの子らって、聖書に出てくるメトセラさんの子供?」
「そうそう。で、メトセラの孫が有名なノアさん」
「ノアさんか」
「ブルー・ノアとも言うけどね」
「それも嘘だろ」
「ブルーな気分なので」
オマケの嘘 §
「嘘嘘って、そんなに嘘をついていいのかよ」
「うむ。嘘はヤマトの定番。SPACE BATTLESHIP ヤマトでも沖田艦長の嘘が重要なモチーフだったしね」
「うー、そうか」
オマケのオマケ §
「そういえば、昔OUTに、ブルー・ノアあらため、ブライトのノアってネタがあったな」
「古いな。OUTっていつの話だよ」
「たしか、無敵機動戦士ガンダーム3ってアニパロ小説じゃなかったかな」
「どんなネタよ」