「電人ザボーガーを見てきた」
「それでどうだった?」
「まず客に驚いた」
「映画の中身は?」
「70年代テイスト全開であった。70年代の量産特撮のシオシオ感を知らないと、ただの駄作と思われるかも知れない」
「客に驚くって何に驚いたの?」
「オタクテイスト全開の年齢層高めの男でほぼ満席。しかも、子連れまでいた」
「まさか」
「ガラガラの劇場でだらだら自己満足して帰るという予想が大外れ。左右も席が埋まっていて、だらだらできなかった」
「でもさ。年齢層高めの男って、今時のオタクとは違う人種じゃないの?」
「たぶんな。だから子連れもいる」
「そうか」
「しかも終わったら拍手。これはびっくり。凄い人気だ」
「まさか」
「いちばん混むらしい時間帯=いちばん速く予約が混雑する時間を1つ外したのに、それでも蓋を開けてみればほぼ満席。人気度は驚くほど高いようだ」
中身 §
「中身はどうだい?」
「第1部と第2部がある。青年編と壮年編だ」
「それで?」
「当初、青年編がシリアスで、壮年編がギャグかと思ったら逆だった。ギャグは第1部の方が多かった」
「笑えた?」
「第1部の方が楽しかったぞ」
「そうか」
「結局、高度なVFXは70年代のチープなテイストを出すために使われたわけで、そこを評価できるかの問題だろうな」
「そうか」
「あと良かったのはロボだけ戦わせないで自分もカラテで戦う主人公。もちろん顔を出したまま。指示するだけではない」
「『ピカチュウ10万ボルトだ!』だけではないのだね」
衝撃のセックスシーン §
「セックスシーンで衝撃を受けた。こんなセックスありか」
「具体的になんだい?」
「内緒」
「ケチ」
「あと、アキコちゃんが、無意味に派手な銀ピカセーラー服というのも良かったね」
父子対決 §
「第2部は結局父子対決になるんだ。王道だ。基本に忠実とも言える」
「そうか」
「子は父に勝たねばならない。しかし父は子が間違っているときは負けてやるわけにはいかないのだ」
おっぱいミサイル §
「おっぱいミサイル撃ちまくり」
「見所はそこかい」
ぐだぐだ §
「第1部は、何が正義か、何が望みか分からなくなり、どんどんグダグダになっていく。敵と味方すらはっきりしなくなる。そのグダグダ感が凄くいい」
「そこは褒めるところだってことだね」
「うん。だから第1部の方が面白かった」
オマケ §
「バルト9で見たが結局動線が細すぎることが良く分かった。場所と規模から想定される客数に見合ったエスカレーターやエレベーターが用意されていない」