「うわあ、今日は14日じゃないか」
「吉田君のような声を上げてどうしたんじゃ」
「強引に時間を作ってみてきたよ」
「山本五十六にするかイナズマイレブンにするかマジックツリーハウスにするかと思ったけど、結局ロボジー」
「なんでじゃ!」
「いや、何となく。フィーリングで」
感想 §
「それでロボジーはどうだったの?」
「割引日の公開初日の午後という好条件が重なったとは言え、ほぼ満席。これは凄い勢いだ。注目度絶大だろう」
「中身は?」
「けっこう笑いが漏れていたから、笑える楽しい映画であることは確かだろう」
「他には?」
「ガンダムとコスプレ」
「は?」
「ガンダムとかザクとかが、かなり背景に映り込んでいる。シャア専用ズゴックという台詞まである」
「まさか」
「コスプレはハガレン(たぶん)とか綾波とか初音ミクとか」
「オタク映画じゃないか」
「限り無くロボットのコスプレに隣接した映画であろう」
「じゃあ、オタク映画と考えていいの?」
「違う。本物のロボットはコスプレとは違う世界にあるからだ」
「人がロボットを模倣するのとは違うってことだね」
「この映画の軸は3本ある。技術者、爺さん、そしてニュー潮風ファンの女の子だが、実は技術者は必至に勉強して本物を作ろうとするし、ニュー潮風ファンの女の子も入所して合流してしまう」
「本当に作っていく過程では様々な苦しみがあるってことだね」
「その中には張りぼてで誤魔化すというのもあり、それはコスプレと隣接する。隣接するが、同じでは無い」
「ゴールが違うわけだね」
ジーとは §
「だからロボジーのジーは、爺さんのジーであると同時にガンダムのGでもあるわけだな。かかかか」
「ぎゃふん」
「背景に古そうな感じのガンダムのポスターが貼ってあった気がする。ファーストガンダムの劇場版のポスターなのかな。良く分からないけど」
「ガンダムどうでもいい人の曖昧発言来た!」
「なめるなよ」
「えっ? 違うの?」
「ハガレンも綾波も初音ミクもどうでもいいぞ」
「ぎゃふん」
映画として §
「映画の構成としても面白い。何しろ、ロボの落下というモチーフが反復されて終わるのかと思わせたらそうではなく、せっかく作ったロボの代理を頼むというモチーフの反復で終わるわけだ」
「そうか」
「特に女の子。ニュー潮風ファンから敵になって、最後は味方に戻る。この立場の変転がエキサイティングで意外性がある」
追記 §
「そうそう。ニュー潮風のニューって、きっと伊達じゃ無いνガンダムのニューだよ」
「ひぃ~」