「まあともかく、ヤマト2199を載せた雑誌で、2つほど買ってないものがあると分かったので、2冊買ってきた」
「感想は?」
「グレートメカニックというのは昔買ったことがあって、おそらく限界を超えた超硬派な雑誌の1つ。Megami MAGAZINEは、もちろん萌え雑誌で、超軟派な雑誌の1つ。その両者がヤマト2199を扱ったら何が起こるのか。ビックリドッキリ展開に請うご期待」
「で、本当にビックリドッキリ展開だったの?」
「そうそう。両者とも想像を絶した。しかも全く違った方法論で」
Megami MAGAZINE (メガミマガジン) 2012年 05月号 §
「何がすごいって、表紙にこう書いてある」
- あの森雪がセクシーグラビアで登場 宇宙戦艦ヤマト2199
「あの森雪って!」
「本当に水着ピンナップ。古代とか島とか沖田すらどこかに置き去りにしてもう見えない」
「作品紹介記事は無いのかよ」
「ピンナップの他に1ページのカラー紹介ページがある」
「それで?」
「紹介されているのが森雪、スターシャ、女性新キャラ3名。ヤマトの絵は1つだけ。コスモファルコンとかそういう紹介は一切ナシ。男キャラの紹介も無し。シーンの絵でかろうじて古代と島の顔が1つずつあるだけ。しかも、古代はまだキャプションで名前が分かるが島は名前すら出てこない」
「えー」
「森雪の説明の最後は『旧作同様に、体のラインがもろに出るコスモルックを着用。キュッとしまった美尻だ』と書かれている。明らかに他の媒体と見ている場所が違う」
「尻か! 見ているのは尻か!」
「新キャラも、萌えキャラどころではない。萌えキャラは前提。新兵萌えと題されて、妹系後輩とか、理知的なお姉さんとか、ドジっ娘?とか、もう表現が他の媒体と違いすぎる」
「おいおい。いいのかよ」
「とりあえず、森雪への煩悩を隠さないストレートさに免じて大オッケーだ」
「ひ~」
「というわけで、森雪への某脳に心当たりのある野郎共は1冊買っておけ! ピンナップはガンダムの悩ましのアルテイシア、Zガンダムの悩ましのフォウに対応する1枚だろう」
グレートメカニックDX(20) §
「じゃあ次を頼む」
「うむ。グレートメカニックだな」
「それで?」
「昔1回買って、これは破格に硬派の雑誌だと思った記憶がある」
「じゃあ、今回もそうだったの?」
「その通りだ」
「どこが硬派なの?」
「まとめよう」
- ページ数が破格に多い
- ヤマトそのものを、もっとも格好良く掲載しているのはこの雑誌
- 女性キャラが増えた理由について、インタビューで『女が森雪1人というのは無理がある』ときちんと言い切っているのを伝えている
- メカ系に焦点を当てたインタビューを載せている
- ヤマトの乗員を999人と明瞭に伝えている
- 元ネタとして、旧日本陸海軍の霧島、雪風、零戦、隼などのモノクロ写真をきちんと掲載している (まさにそこまで踏み込んだ雑誌は初めて見たぞ)
- 艦橋がやや大きいというバランスをきちんと伝えている
- 第2艦橋がCIC風であること(でも、本当なら場所がおかしいこと)をきちんと伝えている
- ガミラスの巨大ミサイルのサイズが、ヤマトとの対比できちんと描かれている。(スケール感の凄さは絶品だ。本当にでかいミサイルだ)
- (三式弾について)今西(隆志)さんなどからは「九一式じゃないんですか?」とつっこまれたりしました……と総監督が答えているのだが、今西隆志さんといえばガンダム0083のCDドラマのルンガ沖砲撃戦で大艦巨砲主義の終焉を飛行機の代わりにMSを持ってきてやってのけた人だよ。三式弾に意見するのは納得できた
「うわー。凄いな」
「ここまでの流れからすれば破格だろう」
「萌えのモの文字も出てこないけど、ちゃんと増えた女性キャラの話題まで触れているわけだね」
「そうさ。萌えのモの文字も出てこない硬派ぶりを見よ」
オマケ §
「ヤマトの次のページは一応名前を出したこともあるモーレツ宇宙海賊。でもほぼメカの絵だけ」
「えー」
「その次のページは銀翼のファム……のほぼメカだけ」
「そうか」
「こうして見ると確かに見応えがある。それは確かだ」
「萌えキャラさえ無ければ……ってこと?」
「さあな」
「で、その次は?」
「境界線上のホライゾンという知らない作品で、航空都市艦武蔵というのが乗っているがこれが情けないぐらいに見応えが無い。しょせんは萌えアニメってことかな」
「そんなに?」
「ビジュアルのインパクトも銀翼のファムを100とすれば10以下だし、構成する各艦の名前も名前も浅草、品川、村山、武蔵野、多摩、青梅、奥多摩、高尾ってなんだそれ。名前もぜんぜん面白くない。単に東京に地名を拾ってるだけ」
「高雄じゃなくて高尾かよ」
「しかし次のページは凄い。何とマクロスの企画についての古い話があって、ギャラクティカも元ネタの1つなのだと強調しているけど、背景にヤマトもあることを隠さない。中学生の美樹本さんが、ぬえに来てヤマトの設定画を引っかき回して騒いでいたとか。そんなビックリドッキリ話まで出てきて、意外とポイント高い。松崎さんや宮武さんの話はひと味違う」
「美樹本さんって、そういう人だったのかよ!」
「その次は米たに監督インタビューでガオガイガーなんだが、その次が個人的にはひっくり返る。テクノポリス21Cなんだよ」
「えー。君が話題にしたばかりじゃないか」
「早すぎた作品という評価だけど、だからこそ今になってゴーバスターズがあるのだろう」
「うむむ」
「で話を終わろうとした」
「うん」
「ところが更にぺらぺらめくるとガンダム0080の記事が……」
「それも君が話題にしたばかり。順調なら次回アップ予定だろ」
「そして、最後に信じられないページが付いていた」
「何?」
「ガンバルガーのメカ設定資料」
「元気爆発?」
「そう。正体が知られると犬になる元気爆発ガンバルガー」
「それは古いよ」
「でも、今時ガンバルガーなんて覚えていて喜ぶのは自分ぐらいかと思っていたよ」
「まさに濃すぎる雑誌ってことだね」
「こういう雑誌が1つぐらいあってもいいんだろう」
結論 §
「沖田艦キリシマに、旧日本海軍の霧島が透けて見えるタイプはグレートメカニックDX(20)を買っとけ。森雪への煩悩を隠してる奴はMegami MAGAZINEを買っておけ」
「なんか身も蓋もない」