2012年04月14日
川俣晶の縁側過去形 本の虫感想編 total 2580 count

ケロロ軍曹 (23) (カドカワコミックスAエース), 吉崎 観音, 角川書店(角川グループパブリッシング)

Written By: 川俣 晶連絡先

「実はケロロ軍曹の23巻にはあまり期待していなかった」

「なぜ?」

「新ケロロの登場があまりにもお約束のテコ入れパターンで、ケロロもこのままフェードアウトしていくのかと思った」

「実際は違ったの?」

「実は23巻は超面白かった」

「ホントに?」

「感じ方は人それぞれだと思うけど、自分はかなり面白かった」

「理由は何?」

「1つに、新ケロロに魂が入っているから、という理由もあるのだろうが、もう1つ。新キャラの片目を閉じた女の子が凄くいいというのもある」

「片目キャラ大活躍?」

「いや。要所にしか出てこない。そのバランス感覚が素晴らしい。要所に出てきて締めるから、キャラに存在感も魅力もある」

「でもそれは重要?」

「キャラの半分以上は顔で、顔の半分以上は目なんだ。それだけ表現上重要な目なのに、半分を棄てて描くのはかなり大胆だ。それだけ特別な何かを感じさせる」

「なるほど。そこが魅力というわけだね」

「そして、目を開いたときに何かが起こるわけだ」

「何が起こるのかは開いてみてのお楽しみってことだね」

「そういう読めない部分があるから23巻は楽しいよ」

「そうか」

「談合坂SA!」