2012年04月25日
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「クロノ・ストーン ED1 夏がやってくる」スケーリング映像技術の分析

Written By: トーノZERO連絡先

「『クロノ・ストーン ED1 夏がやってくる』の最後は目のドアップから少女の全体像までカメラが引いていく」

「それがどうしたんだい?」

「実はこれはとても難しい」

「カメラを引いていくだけでいいだろ?」

「それはダメ。綺麗なアップに耐えられるほど細かく手描きすることはできない」

「他にも例があるじゃないか。クロノクロスのOPで、全体像から目のアップまで行くじゃないか」

「3DCGの場合はまだ話が違ってくる1つのモデルで、超アップから全体像まで対応させることはやはり難しいが、1つのモデルからポリゴンの密度の違うモデルに入れ替えたり、テクスチャを途中で張り替えたり、いろいろできる。でも、手描き2Dの方が難しい。何しろ単純にアップにすると線が恐ろしく太くなるんだぜ」

「そうか。でも、『夏がやってくる』はそれほど線が太くなってはいないよ」

「かといって、絵を途中で差し替えるとそこで段差が生じやすい」

「これはスムーズだね」

「そこで、考えてみた。そしてはっと気付いた」

「何?」

「画面がフラッシュして光るフレームがある。そのタイミングで絵を差し替えているのだろう。光ることで、動きの連続性が一瞬だけ途絶える。そこが絵を差し替えるタイミングだ」

「本当に?」

「さあ。それは分からない。ただ、このEDの映像だけで、CG専門誌の特集記事が1つ成立するぐらいの凝り方はしている気がするね」

「ひ~」