2012年05月01日
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感想・映画『BATTLESHIP』

Written By: トーノZERO連絡先

「突然気付いたのだ」

「何に?」

「5/1は1日だから1000円なのだ(TOHOシネマズ府中的には)」

「それで?」

「調べてみると、日本語吹き替え版のBATTLESHIPが手頃な時間に上映しているし、しかも椅子が上等なプレミアスクリーンで通常料金だ」

「かなりお得だね」

「これで見ないのは嘘だろうと思って、時間を作って行ってみた」

感想 §

「中身はどうだった?」

「予想以上に面白かった」

「軍艦が大活躍するから?」

「そうじゃない。主人公はとんだダメ野郎。女にもてるために泥棒までする阿呆。海軍にぶち込まれるが、海軍まで辞めさせられそうになる」

「ひ~」

「リムパックで同時に行われたサッカーの試合でも逆上して自殺同然で日本チームに負けちゃう」

「それで?」

「でもさ。謎の物体と交戦することになって、気がついたら僚艦はいなくなり、自分が先任で指揮を執らざるを得ない。そこで、責任に押しつぶされそうになり、犬猿の仲の日本人とも助け合って、何とか事態に対処していく。何しろ、謎のバリアで外界から遮断されたハワイが舞台であり、有力な上官はみんなバリアの外にいて連絡が取れない。ひたすら、自力で何とかするしか無い」

「そこで、やっと男になっていくんだね」

「犬猿の仲の日本人とも友達になっていく」

「なるほど」

「そして敵に一矢報いるが最後の乗艦も沈められる。しかし、そこはハワイだ。最後は記念艦のミズーリを動かして敵との決戦に臨む。ミズーリを動かしていた老人達の協力で動かすわけだ」

「最後はミズーリだからいいのだね」

「ちちち。そうんじゃない」

「は?」

「最後は、残った最後の主砲弾を破壊された第3砲塔から生きている砲塔まで人力で運ぶんだ。1トン以上あるでかいかたまりをみんなで必死に運ぶ。そこが面白いんじゃないか!」

「とことん、戦艦のヒーロー性を期待すると違うわけだね」

SF的にミリタリー的に日本的に §

「基本的にこの映画はSFとミリタリーのハイブリッドだ」

「そうか」

「そこでいいのは未知の敵の撃ってくる弾をCIWSで撃ち落としたりする描写だな。落とせるけど落としきれないからやられてしまう。その微妙なバランスがいいね」

「いいのか!」

「SPYレーダーとか、護衛艦みょうこうとか、知ってる言葉が続々出てくるのもポイント高し」

「知ってるのか」

「リムパックには14カ国が参加して膨大な艦がいるわけだが、実際にバリアの中にいて活躍する艦船はUSSサンプソン、USSジョン・ポール・ジョーンズ(JPJ)、USSミズーリ、護衛艦みょうこうの4隻のみ。しかも、サンプソンとみょうこうはすぐ沈むし、JPJとミズーリは同時には戦わないので混乱はない。とてもすっきりした良い映画だ」

「それでいいの?」

「大艦隊が戦う映画よりも、たった一隻を大事に描く方が好きだ。ワクワクするね」

「しかし、なぜ日本?」

「結局、リムパックの14カ国は実際にはほとんど活躍しない。実は活躍するのはアメリカ海軍と海上自衛隊だけと言って良い。日本はこの映画において、たった1国の仲間として承認されているのだ」

「海自は特別?」

「東郷元帥の子孫だからな。海軍的にも日本は別格なのだろう。東郷元帥には足を向けて寝られない」

「戦艦ものとしての特権ということだね」

「そうだ。そこではイギリスですら唯一の仲間のポジションに付けなかったのだ」

「かつて世界1の海軍国だったイギリスですらか」

「ただし、エンディング終了後の映像の舞台はイギリスで、続編はイギリスが舞台ということが示唆される」

「なぜイギリスなんだ?」

「世界の三大海軍国といえば、米英日だろう。この映画でハワイを舞台にして日本とアメリカを描いた以上、次は大西洋に行ってイギリスを描かねば嘘だ」

「日本から離れるね」

「しかし、東郷元帥はイギリスで学び、イギリス製の三笠で日本海海戦に臨んだのだ。けして無縁ではない」

「ぎゃふん」

「ちなみに、エンディングが始まってすぐ帰っちゃった人はこのエンディング後の映像を見てないことになって、もったいない」

2012/05/02追記 §

「でもさ。この映画で本当にいいところは相手が不明確ってことだ。人間を襲う怖い存在なのか、融和できる存在なのじゃ良く分からない。機械の道具を使っていない人間はグリーンで敵と認識されていない描写があるのだ」

「じゃあ、不用意に戦ってかえっておかしくなったのかもしれないってこと?」

「そこは分からないけどな」

「でもそこは重要?」

「そう。お互いに相手が分かっていなかっただけで、傷口がかえってひろがってしまうのは、ファーストコンタクトものとしては良い展開だろう」

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