- 何と連載第3回目にしてまだヤマトは蘇っていない
- やはりメカ描写が弱い。「輻輳のダークメルド」の236pキーリス艦隊総旗艦アスカロンの絵の方が上手い。コミックとしての総合力としてはダントツにこれより2199の方が上なのに惜しい (なお、『輻輳のダークメルド』はぜんぜん読んでいない。読む気にさせるレベルではない。総合的に)
- コミック後のプロフェッサー氷川の記事は『何を今さら』なのだけれど、雑誌の性格を考えるとそういう入門級の記事が必要なのだろうと思った。もっともこの雑誌の読者が読んで分かるのかは不明
- 実は付録のマクロス本、西崎義展さんの話が7pに10行ぐらい載っていて面白い (業界で学んだとおり線を減らそうとしたら、西崎さんに『副砲も対空機銃もあるだろう』と怒られた)
- 巻末の作者コメント。次回こそは飛ばすと言っているが、「飛びます飛びます」は絶対に同世代向けオンリーのネタ
「それで? 総合的な感想は?」
「2199のコミカライズを引き受けた以上は2199の設定に沿って描く必要があり、山本君は出ないで山本ちゃんは出たりするのだけど、その枠内で限界レベルまで俺ヤマトを展開しようとしているのはいいと思うぞ」
「たとえば?」
「構成も違えば、無いシーンも追加されたシーンもある。変更されたシーンもある」
「たとえばどこが変更されているの?」
「波動コアの取り付けはアニメでは真田1人で行っているが、コミックでは2人だ」
「へー」
「あと、森雪に島が会うときはアニメでは1人だけどコミックでは4人」
「なぜ4人?」
「出発前に第1艦橋で挨拶に出てくるのは4人だろう。南部加藤太田相原。加藤が抜けて島が入っているが、加藤は格納庫で古代と会うから外してあるんだろう」
「わはは」
「全般的に、アニメのキャラは少し硬すぎの傾向があるのだが、コミックは適度に柔らかくなっていると思う」
オマケロス §
「付録がマクロス本だが無駄に熱い」
「どのへんが無駄なの?」
「SF大会、野田大元帥、ポンキッキ、クリスタルアートスタジオ、ゼロテスター、ライディーン。こちらにはなんということもない言葉に過ぎないが、この雑誌の読者は受け止めることができるのか?」
「ネットをググれば」
「当時のニュアンスまでは無理」
「ひぇ~」
「それはさておき、マクロスとして成立する前のジェノサイダス、メガロードといった企画を振り返っていく手法はヤマトの方法論の後追いという気がするのだが」
「確かに」
「でもヤマト世界でアステロイド・シックスの名前を最初に見たのはどこかというと、アウトの2回目のヤマト特集だった気がする」
「ふる~」
オマケロス2 §
「マクロス付録の3pの以下の記述はどうかと思うな」
- また当時ぬえを一躍有名にしたもう1つの仕事が「GUNDAM CENTURY」である。(適当にはしょって引用)
「なんで?」
「当時既にぬえのネームバリューは確立していたと思うから」
「じゃあ、なぜそういう認識が出てくるの?」
「だからさ。あの当時のガンダムの存在感は今ほど大きくはなかったの。ガンダムに関係したことをやったからといって、人気者にはなれないの。ぬえの人気がどこで出たのかはいろいろ解釈があると思うけど、おそらく宇宙の戦士のパワードスーツあたりじゃないかな」
「ガンダムよりも前ってことだね」
「それが小説SFの世界に偏りすぎているというのなら、ぬえの名前はヤマトの時点で既にアニメファンに露出している」
「それもガンダムより古いね」
「だから、アニメファンより狭いガンダム世界でのぬえの名前の存在感に限ればGUNDAM CENTURYからかもしれないけど、それは当たり前」
「なぜ?」
「ぬえって、それまで基本的にガンダムの仕事してないから」
「ガンダムもザクも大河原メカってことだね」
「しかも、GUNDAM CENTURYだって厳密にはガンダムの仕事じゃない」
「サンライズじゃなくてみのり書房の仕事だね」
「でも今のガンダムの圧倒的なネームバリューを考えると、今の常識で当時を見ても分からない」
「そうだね。ガンプラが模型の代名詞という時代だものね」
「だから当時のニュアンスまでは無理ってことだ」
「そうか。TNGとかDS9とかうじゃうじゃある時代の常識でTOSの時代を理解しようとしても無理っていうのと同じだね」
オマケロス7 §
「2から7に番号が飛んだけど?」
「そこは気にするな」
「それで?」
「SF大会、野田大元帥、ポンキッキ、クリスタルアートスタジオ、ゼロテスター、ライディーン。こちらにはなんということもない言葉に過ぎないが、この雑誌の読者は受け止めることができるのか?」
「でも、ポンキッキは無いよな。明らかに子供向けだ」
「いや、野田昌宏宇宙軍大元帥の小説のキャラクターとしても大活躍をしておる。もちろん、大人向けだ」
「えー」
オマケ §
「考えてみれば、ポンキッキを通じて『子ども番組に賭ける大人の思い』を知ったから、子ども番組を見続けているとも言えるな」
「でも、そこで見ているのは大人の視線なんだね?」
「そうだ。いかに子供向けとはいえ、裏で作っているのは大人であり、大人の判断は感情移入可能だ」
「大人として子供に語るべきことが、語られていればそれでいわけだね?」
「そうだ。子供をケーキ漬けにするのが彼らの仕事では無く、たまには人参やピーマンも子供に食べさせねばならない。ケーキはちらつかせるだけで、実際に口に突っ込むのがピーマンならそれでいい」
「それってどういうこと?」
「ただのお子様が地球の命運を担うヒーローでもそこはいい。問題は、そこで直面する厳しさを避けないで描くか否かだよな」
「ヒーローがケーキで、厳しさがピーマンってことだね」
「ただ、ある程度の年齢になったら、『僕だってヒーロー』と思ったら負けだ。ヒーローになれる可能性を意識するぐらいならいいけどな。でも、現実は過酷だ」
「ピーマンを食わないとならないわけだね」
オマケ2 §
「18歳の血気盛んな宇宙戦士といっても、しょせんは子供だ」
「たまには人参やピーマンも食べさせましょう」
「そうしよう」
「でも食料庫に余裕がありません」
「しょうがない。また艦長にお願いして野菜泥棒を頼もう」
「宇宙の真ん中で今度はどこから盗むのですか?」
「ほらそこに、惑星ベジータという野菜っぽい名前の星があるじゃないか」
オマケIII §
「大変です。惑星ベジータの野菜人が襲ってきました」
「むむ。やむを得ない。野菜に対抗するには肉だ。額に肉と書いて反撃だ」
「それはとても弱そうです」
「とりあえず、古代と島の友情パワーで乗り切れ!」
無軌道戦死オマケム §
「当時既にぬえのネームバリューは確立していたと思うから」
「じゃあ、なぜそういう認識が出てくるの?」
「ガンダム界から見れば、GUNDAM CENTURYは画期的だったからだろう。ガンダム界の流れそのものがここで変わった。ぬえを見る視点を離れて、ガンダムを見る視点に経てばあれはエポックメーキングな大事件だったのだ」
「視点によっていくらでも変わるわけだね」
「歴史の流れを変えるような影響力をぬえは何回も行使しているからな」
「なぜ?」
「おそらく、SF界とアニメ界の中間にいたからだろう。SF界の常識をアニメ界に持ち込むだけで決定的な役割を果たせる」
「SFアニメってのはどうなるの?」
「本当の意味でのSFはアニメにほとんど無いに等しい、というのは大昔に高千穂遥がOUTで書いた通り」
オマケじゃない §
「たいへんだ。NTAの巻末読者アンケート。13番がアニメで好きな作品を3つ選べなんだけど」
「うん」
「選択肢をいくら見ても2199がない!」
「なんだって!?
「峰不二子という女はあっても2199はない」
「アニメとして承認されてないのか」
「アニメじゃないんだろう」
「ホントのことなんだね?」
「2199は、みんなが寝静まった夜にこっそり見よう」
オマケリオン §
「忙しいからOPの絵コンテだけとかいって何をしとるんじゃー」
「トクサツ」
「しかし、写真を見るとマイティ号に轟天号……」
「それで?」
「ツボを突かれた。子供の頃、マイティ号大好きだったんだ」
「ヤマトより?」
「ヤマト以前の話」
「えー」
「あと海底軍艦も好きやねん」
「ひー」
「結局、どこまで行っても同族か」
「カチュアよりミニチュアなんだね」
オマケパンツ §
「ビッグサイトでITの展示会があっていったら驚いた」
「なんで?」
- ホットパンツが目立つ
- スカートは長めになってきている
- もちろん若干は限界に挑戦するようなミニスカあり
「前にホットパンツのミニブームに言及したけどキャンギャルの世界も連動していたようだ」
「単に短いだけのスカートが飽きられてきたんだね」