「トモネコさんからご友人経由で頂いた画像だ。表紙写真だけなら特に掲載に問題は無いとこちらで判断して掲載する。公開に問題がある場合はトーノ・ゼロが責任を持つ、ということでよろしく。これが問題の写真だ」
「なんてそっくりなんだ。背景の上下が綺麗に逆転している」
「戦艦大和と宇宙戦艦ヤマトの艦の断面の違いも良く分かる。大和は四角いが、ヤマトは丸っこい」
「戦艦大和の艦首と艦尾に穴を開けてもヤマトにはならないんだね」
「しかし、これだけ期間が空けばまず気付かないけど、継承性のあるデザインをやってるわけだね。目から鱗だ」
オマケ §
0508より
で、大和。
これのミキシングビルドには、2人の漫画家の先生の意見を参考にしている。1人はHYPER2008に掲載させていただいた岡本先生。掲載後、彼がネットで始めた「一つのキットだけを使い、その中で部品を組み替えて新しい物にする」つまり、元のキットのメカキャラクター性をそのままに、シルエットをいじってゆくという、ああ、なるほどそれならある意味、世界観が元のキット、メカのキャラの中で成立するのかと感心した次第。
もう一人はこれも2008掲載の田中先生。彼も掲載後、ネットで「完成してもあとでどんどん再組上げを続ければいいじゃないか。」という呟き、なるほど。そこで、偽装途上にて発進するという造形を成立させることにした次第。今、彼は「動くものネタ」と、懐かしキャラ中心にミキシングビルド制作中。
漫画家さんはアイデア勝負を日常とする著作人。発想力、さすがである。
「何となく言いたいことは分かる」
「どうして?」
「子供の頃、WL信濃は組んだあとで壊れてしまって、そのあと戦艦の船体に搭載機を乗せてみると意外と無理がないことが分かって遊んでいた。同じキット内のパーツの目的外の組み合わせだ」
「戦艦の船体?」
「旧キットはそういう構造だったの」
「戦艦の上に飛行甲板を重ねる構造か!」
「うん。現行キットとは別物」
「じゃあ、もう1つの「完成してもあとでどんどん再組上げを続ければいいじゃないか」は?」
「子供の頃に作ったゼロエックス要塞艦は一度ゼロエックスとして完成した後でパーツをゴテゴテ付けた」
「なるほど。方法論としてありなんだね」
「単純に方法論だけでいえば、子供の頃にブロック玩具で試した方法のバリエーションと言える」
「ブロック玩具?」
「ダイヤブロックとかレゴ。あれは基本セットとか、単体パーツを別とすると何かを作るためのセットが商品になっているのだが、あえて同じパーツで別のものを作っちゃうとか。それもあり」
「えー。家が飛行機に化けたりするのかよ」
「そうそう。地面になるベースボードは平たくて広いから翼に化けるの」
「えーっ!」
「玄関ドアとかは転用しにくいけどね」
「さすがに」
「でも底面に付けて爆弾庫の扉にしても良かったかもな」
「ひ~」
オマケのオマケ §
その他
ここにきて企画書、脚本と称するメモを送って来なさる方が多いのですが、(GONZO企画を介してまで)今、そういうの募集しておりません。よろしくお願い致します。
「その手があったか!」(紅の豚風)
「ばあちゃんまで赤い飛行機に付けたら迷惑だよ!」
「たぶんね。そういう行為を行う人の99%は必要な水準に達していないから、やるだけ無駄。単なる迷惑」
「残りの1%は?」
「ほんの少しだけ本物が混じっている場合もあるのだが、まず君は該当しないから安心したまえ」
「僕はダメなの?」
「まあ、自分だけは違うと思うから送るのだろうけどね」
「身も蓋もない」
「とりあえず、『企画書、脚本と称するメモ』という表現から分かる通り、ほとんど全てはそもそも企画書あるいは脚本として成立していないと思うべきだろうね」
「書けるという自信は命取り?」
「だろうな。コミケで同人誌を売って読者が付いたからと言って、そこからプロにはまだ遠い」
「分かったよ。僕じゃまだまだなんだね。って企画書も書いてないけど」
「ただ、間違ってプロになっちゃう人も多いから気をつけないとね」
「間違いかよ!」
「その程度の奴はいっぱいいるけど、手近な素性の分かった奴に頼むのがいい、という状況もあって、その場合はそういう場所にいるだけで仕事がまわってくる」
「そこで頭角を現したら?」
「きちんと個性と自分の世界とそれなりのスキルを持っている奴は頭1つ抜けて先に進めるが、過去の経験上そういう人は少ないし、たとえ該当しても遠い先まで行ける保証はない」
「見てきたように言うね」
「見てきたんだよ。こちらもそれなりにね」
「ぎゃふん」
「見所がないのにやりたがるとか、見所があっても道を間違えて先に進めないとかね。そんなのばっかり。成功者はとても少ないし、世間はそれほど多くのヒーローを必要としていない」
「じゃあ、ヒーローになるには何が必要なの?」
「簡単に、運と実力と不退転の思い込みと言っておこう」
「運も重要?」
「そう。企画は求められているときと求められていないときが明確に存在する。タイミングが合えば素直に通るが、合わないと門前払いってこともある」
「ひ~」
「その点で、クレヨンしんちゃんの一昨年あたりの映画が良かったね。しんのすけの花嫁の映画」
「なぜ?」
「子供時代のまさおくんは人気漫画家になると夢を語っているが、大人になったまさおくんは売れない漫画家になっていて、荒廃した暗いコンビニでバイト中」
「悲惨すぎじゃないか」
「そうそう。現実はリアルおままごとより悲惨だと大人になったねねちゃんが子供時代の自分に語る映画」
ミキシングオマケ §
「ミキシングビルド……どうでもいいが、最近はXウィングのプロップにシャーマンのパーツが見えるようになってしまった」
「それは見えすぎ」
「見え過ぎちゃって困るの~」
「なぜ困るんだよ」
「だって、Xウィングを見て、『よし、上がってきたぜ!』になっちゃう」
「気分が高揚してXウィングを作るんだね?」
「いや、シャーマンを作る」
「ぎゃふん」
「シャーマン、シャーマン、シャーマン、遠くで呼んでる声がする。来てよシャーマン、僕のところへ」
ミキシングオマケ2 §
「そういえば思い出した。ヤマト1974のころ使っていたラジカセにミキシングというつまみがあった」
「何に使うの?」
「マイク入力とテープ再生のバランス調整だな」
「カラオケ用か!」
「でも、ひたすらテレビの音声の録音に使っていると用が無いつまみであった」
「無用の長物か」
「と思ったら手動で録音レベルを調整するのに使えた」
「ぎゃふん」